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魔石のこと家のこと、なんかこの国見覚えが……。

前回のあらすじ

社畜成人女性鈴木ありさはトラックに轢かれて死んでしまった……と思われたが謎の世界へ飛ばされ超絶美少女になるが、なんと没落寸前令嬢ですか?!

没落回避のためにありさは成り上がることを決意した……。

私は現実で死にメルル・ラブラドールという没落寸前令嬢に転生したらしい。Oh my God……。

頭を抱えてうずくまった私にメイドさんが声をかけてくる。

「お嬢様どこか体調がお悪いのですか?」

このふわふわとした白髪に赤色の目の子は……リュシーと言うらしい。

「だ、大丈夫よリュシー。それよりなんだったっけ?」

「朝ごはんの用意ができましたよ。お嬢様のお母様とお父様は既に召し上がられましたので呼びに来ました!」

「わかったわ。ありがとう!」

お嬢様に転生したと思うと言葉がなんだかお嬢様ぽくなってしまう。

「良ければこちらにお持ちしましょうか?」

「いいの?」

「ええもちろんです!体調も優れないようですし……。すぐお持ちしますね!」

パタパタとリュシーは部屋から出ていった。

「うーん。立て直すと言ってもどうしたらいいんだろう……。」

もう一度グルっと部屋を見回す。

するとさっきは気づかなかったが鏡台の前に何かキラキラと光るものが置いてある。

「あっこれ!」

近づいて手に取るとそれは死んだ時に付けていたオニキスのネックレスだった。

ただオニキスは割れてしまっていたのでもうオニキスのネックレスとしては使えなさそうだ。

「あーあ。お気に入りだったのに……。」

少し落ち込んでいると「失礼しまーす。」という声と共にリュシーが部屋に入ってくる。

その瞬間に甘い美味しそうな匂いが部屋に充満する。

「今日はフレンチトーストにしてみました〜!柔らかくて美味しいですよ!ってわぁ!」

ベッドサイドの机にフレンチトーストを置くとリュシーは私の手の中を覗き込んできた。

「オニキスじゃないですか!倉庫から持ってきたんですか?」

「えっオニキス知ってるの?」

「もちろん知ってますよ!魔除の効果がある魔石じゃないですか!それにラブラドール家は魔石で魔道具を作るので生計を立ててきたじゃないですか!忘れちゃったんですか?」

「えっ魔石?」

「その概念すら忘れちゃったんですか〜お嬢様〜!」

肩を揺すぶられて頭がグラグラする。

「はっ!申し訳ありませんお嬢様!大丈夫ですか?!」

「う、うんなんとか……ちょっと今混乱してるかも。」

「やっぱり調子優れなさそうですね……。ゆっくり休んでくださいね。また何かあったら呼んでください!すぐ駆けつけますから!」

リュシーは申し訳なさそうにしながらも部屋を出ていった。

とりあえず落ち着こうと椅子に腰掛けてフレンチトーストに手を伸ばす。

魔石か……。

手の中のオニキスを見つめる。

魔除の効果の石ねぇ。

確かオニキスの宝石言葉が魔除けだったもんなぁ。

まだ確証は何も無いけど宝石言葉が魔石の効果になるとしたらすごい面白いな……。

なんでここまで没落しかけてるんだろう。

魔除けの効果とかこの世界じゃいらないのかな?

でも今までこれで貴族やれてたんだから技術力はありそう。もっかい使えないかなぁ。

でもあれだな。まずはこの世界のことを知らなきゃいけない!

図書館とかリュシーに聞いて行ってみるしかないね!

何となく予定がたったので止まっていた手を動かす。

口の中にフレンチトーストの優しい甘みがじゅわぁと広がって思わず笑みがこぼれる。

「おいひぃ〜!」

こっちの世界に来て困惑して忘れていたがお腹がかなり空いていたらしい。

ペロリと平らげて幸せな気持ちのままベッドにぼふんっとダイブした。

「幸せだぁ♡」

ちょっと寝ちゃおうかなぁ……なんて思っていると

「お嬢様〜!食べれました?」

リュシーがお皿を回収しに来てくれた。

「うん!めちゃくちゃ美味しかったよ!」

そう言うと彼女は目をまん丸した。

「良かったです!最近お嬢様全然ご飯食べられなくて奥様達も心配されてましたから……。」

今までの私どうしたんだ。

でも転生したなんて言っても信じられないだろうしそれこそ医者とか呼ばれちゃうかもしれないから言えない……。

「ね、ねぇリュシー?」

「どうしました?」

いまだジーンとなっているリュシーに図書館のことを聞いてみる。

「図書館に行きたいんだけどどこだったか忘れてしまったの……。」

それっぽく言うとリュシーはまた目をまん丸にした。

「外ですか?!最近外出られてなかったので体力大丈夫ですか?何か読みたいものがあれば私が借りてきますよ!」

「少しだけだから大丈夫よ。それに外の空気も吸いたいから……。」

「本当ですか?心配なので図書館まで一緒に行きましょう?」

それはありがたい。

「そうだね。ありがとう!」

「じゃあ私も準備してきますのでまたお伺いしますね〜!」

とりあえず図書館で見ておきたいことをまとめておこうと思い机の上の高そうな万年筆と紙を取る。

『・この世界、国について。

・ラブラドール家について。

・魔石について。』

かな?

あと着替えなきゃなぁ。

クローゼットっぽいところを開くとドレスのようなワンピースのようなものが沢山ある。

すごい元の世界ではズボンばっかだったから女の子っぽい物に憧れてたんだよねぇ。

いくら顔も可愛くなったとはいえいきなりフリフリなのは勇気がいるので紺色で裾に黒いレースが付いたシンプルめなドレスを手に取る。

かわいいな……。

いやてかこれひとりじゃ着れないやつか!

背中にファスナーがあるので腕の長さが足りない。

リュシーにやってもらおう……。

呼ぼうか迷っていると

「入っても大丈夫ですか?」

ナイスタイミングで来てくれた。

「うん!ちょっとファスナー閉めて欲しかったからちょうど良かった!」

「は〜い!」

似合いますねと言いながらファスナーを閉めてくれる。

「よしじゃあ行きましょ!ゆっくり!」

リュシーがドアを開けてくれたので足を踏み出す。

慣れない靴だが大きな一歩を踏み出した。



リュシーと共に街を歩く。

街も家と同じく中世ヨーロッパ風で魔法がある世界なのか物が普通に宙に浮いてたり人が炎や氷を出していた。

すご……。

現世にはなかった珍しいものを見ているとすぐに図書館に着いてしまった。

国一大きいと会ってかなり探すのに骨が折れそうだ。

「図書館の中も一緒にいますか?」

心配そうに聞いてくる。

主人のことを考えられるとても優秀なメイドさんだ。

「ううん。大丈夫。リュシーはリュシーで見てきていいよ!」

「かしこまりました!ちょっと買い出しに行ってきますのでゆっくり見ててくださいな!3時間後ぐらいに来ますので!」

「わかった!リュシーも気をつけてね!」

「ありがとうございます!」

リュシーと分かれると図書館の中を探索する。

歴史歴史……。あった!

もとのメルル補正か文字は問題なく読める。

さっきのメモを取り出して本を探してく。

「うーん……と。」

あまり重いものは持てないようなので1冊ずつ持っていく。

・ペアーパイルの歴史

・この世の道具辞典

・ペアーパイル貴族

・魔石の効果について

の4冊を空いている席に持っていく。

この先は学んだことを貼っつけていこうと思う。

・ペアーパイルは国の名前で自然に富んだ国である

・農作物だけでなく魔石もよく取れる。

・とくに魔石の水晶が有名で加工技術も優れている

・その加工や採掘で有名なのがラブラドール家

・魔石は魔力を含んだ鉱石でそれぞれに効果がある。

・高品質なものほど強い効果を持つ

・魔石を使った魔道具は昔は一般的だったが効果が弱い傾向にあったため衰退してきている。が魔力を持たない人でも使えるので1部には人気がある。


というぐらいか……。

「ペアーパイルの歴史」をペラペラ見ていると最後に地図が載っているのに気づいた。

左下が長くてケン○ッキーのチキンみたいな……。ってこれさ!山梨県みたいじゃない?!

ペアーって梨だしパイルって山だから実質山梨県じゃん!

水晶が有名なのも山梨県じゃん!

地形も山梨だ……国境をまたいででかい山あるし……。

山梨県なんですねここ……。

とんでもないことに気づいてしまい驚愕しているとリュシーが声をかけてきた。

「お嬢様?!大丈夫ですか!」

「だ大丈夫……。これ1冊だけ借りてくるね!」

さっき取った本は見終わったので魔石図鑑だけを借りる。

魔石が現世の宝石言葉とリンクしているなら私の知識が活かせるかもしれない。

そしてもう一度ラブラドール家を宝石で再興できるかもしれない!

少し重い本を抱える。この重さが宝石に変わればすごい楽しいんだろうなぁ。

「なんかいいことでもあったんですか?お嬢様。」

少し見えた道筋にワクワクしながらリュシーと一緒に家へ帰った。











ここまで閲覧ありがとうございます。

2話目です。

山梨県はほんとに鉱石が有名で今でもストーンマーケットなどがよく行われています。

シャトレーゼホテルに泊まってみたいです。

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