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耳かき

 僕は今、耳かきをしてもらっている。


 ムチムチした膝の上で目を閉じ、ただただ至福を感じ…彼女に身を委ねる。

 耳かき、サイコーだな…。


「ねえ…幸せ?」


 幸せ過ぎて、涙が出てくるよ。


「うん…」


「私も、あなたの耳…独り占めしてるのがうれしい」


 耳掃除をすることが幸せなのか…それは、それは。

 かわいいやつめ…。


「ねえ…、聞いても、いい?」


 やさしく僕の耳の穴をなでていた梵天が、ぴたりと止まった。


「うん…?どうした…?」


「ハルカって、誰…?」


 !!!!!!!!


「私、今…、あなたの鼓膜に、一番近い位置で…耳かきの棒、ツッコんでるのよね」


「ちょっとブスって…しただけで、どうなっちゃうんだろうね?」


 僕は、微塵も…うごけない。



こちらはこの作品をアレンジしました

https://ncode.syosetu.com/n5752gg/

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