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天使のお告げ

 最近、俺には天使がついている。

 良くないことが起きる前に、こっそりナイショで教えてくれるのだ。


「まっすぐ行くと転んで首の骨を折るよ」

「右に曲がると車と衝突するよ」

「五分待たないと通り魔に刺されるよ」

「もうじきここで未知のウイルスがばら撒かれるから今すぐ逃げて」


 天使の言葉に従う事で、何度もピンチをくぐり抜けた。


「上から三番目の紙を取ると一等が当たるよ」

「このガラクタを買うとフリマで8万円で売れるよ」


 はっきり言って恩恵が凄まじい。

 まさに天使様々、俺の人生は安泰だ。


 ある日、都会のイベントに出かけた俺の耳に、天使の声が聞こえてきた。


「もう何をしても無駄になるだけだから、大人しくここで最後を迎えてね」


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