出会い
「貴方は、一体何なの?」
「魔物よね?、、、種族はハイゴブリン?いやホブゴブリンの特殊個体かしら?」
彼は今目の前の女に質問攻めにされていた、答えようとするが言葉が上手く出ず、なかなか答えられない。
「、、、、、」
「(ゴブリンなのは間違いないはずなのだけど、こんなゴブリンは見た事無いわね、、、、というか本当にゴブリン?だとしたらあり得ないほど強いじゃない)」
そう、彼はゴブリンではあるものの他のゴブリンとは全く違う独自の進化をしていたのだ、更に言えばその強さはもはやゴブリンというよりオーガやトロール、ミノタウロスなどと肩を並べるほどにまで強くなっていた。
「、、、ゴブリン?ナンダ、ソレワ? 」
「ん?やっぱり貴方、言葉も分かっているのね、さっき話しかけられたのは気のせいかと思ったけれど本当のようね」
「ゴブリンというのは種族の事よ」
「シュゾク?ナンダ?」
「貴方、私の事はなんて呼ぶの?」
「ニンゲンのメス?」
「その人間の部分が種族、女っていうのが性別ね」
「あと、これからはメスだなんて呼ばないで、私の事はそうね、レイって呼んで、いい?」
「ワカッタ」
「ねぇ、貴方はなんで私をたすけたの?」
「、、、レイ、ツヨイ、オレ、ヨワイ、デモツヨクナルタメ、レイ、ニ、オソワル、オレ、ツヨイナル、ダカラ、レイ、タスケタ」
「、、、なるほどねぇ」
「(普通、ゴブリン、いや魔物がこんな事、出来るかしら?魔物のなかで、1番知能の高いと言われているアークリッチでさえ言葉は操るけど意思疎通は無理よ?高位のドラゴンとか神獣とかなら意思疎通も出来るけど、流石にソレはあり得ないし、、、)」
そうこう彼女が目の前のゴブリンについて考えていると目の前のゴブリンが話しかけてくる。
「オレ、オマエ、ヤクニタツ、タスケル、ダカラ、ダカラ、、」
「、、、わかったわ私と一緒に行きましょ、じゃあ貴方の事をゴブリンって呼ぶのは面倒だし名前をあげるわ今日から貴方はそうねベルよ、よろしくベル」
「アァ、ヨロシク」
「無名のゴブリンが高位の存在に名付けをされ
ました。格を引き上げます、対象者は強制的に睡眠状態に移行されます」
「10秒前、9、8、、、」
「グワァ!?ガアァ!?」
そうして行き息つく暇もなく彼、ベルは意識を落としてしまった。