#8
力がロン毛の両足を掴んで逆さまにする。そして自身の右足をロン毛の股間に当て、
「電気あんまの刑じゃああああああ‼」
小刻みに右足を振動させ、電気あんまを炸裂させる。
「ぎゃあああああああ‼ アハハハハハハハ‼ や、やめてぇええええええ‼」
未体験の刺激に泣き笑いながら悶絶するロン毛。
「・・・・・・ふぅ。今日はこのくらいにしといてやる。お前ら、授業に遅れるなよ」
昼休み終了のチャイムが鳴り、力はロン毛を解放する。ロン毛は身体を小刻みに痙攣させており、汗と鼻水と涎を垂れ流して地面に横たわっていた。そんな彼を引き気味で見つめるモンチー達を背に、力は没収した写真集を持って去って行った。
それから数時間後、放課の時間になった。音楽室でモミアゲとロン毛とツンツン、モヒカン達が派手な衣装を身に着けて、バンド活動をしていた。彼らは軽音部で、毎年 干支に選ばれた動物へ捧げる歌を作っていた。
ちなみに猿達は干支に選ばれた動物を敬う特有の文化を持っており、干支に選ばれれば犬猿の仲である犬に対しても一応敬意を持って接する。・・・・・・ただしあくまで「一応」だが。
「今年は寅年だぁぁぁぁぁぁぁぁぁ‼」
「みんな、聴いてくれ! 虎寅虎おんど‼」
ギターを持っているツンツンが、自分達の前に置いてあるカメラに向かってピックを向ける。この演奏はカメラを通して校内中のテレビに生演奏で放送されるのだ。