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『3』因果応報
そう言えば、だが。
なぁモノ聞いてるか。
『なんでしょう』
うららはヤンデレじゃないよな。俺が原因で死ぬ可能性はあるのか?
『ありません。それが?』
なら、殺さない。殺したら、可哀想だ。
俺が殺すのは道を踏み外すヤンデレだけ。俺を思って自分を殺す前に俺が殺して救ってやるのが目的だからな。
『そうですか、ご勝手に。これは貴方の選択ですから』
「良也さん?ぼーっとしてますね」
「いいや。大丈夫。そうだ、うらら。伝言を頼まれてくれるか?」
「はい?大丈夫ですが」
殺したことがバレると面倒だ。
理想は一人ずつ。まずは、うん。肉体派の二人から死んで貰おう。
弓月も、心も簡単には殺さないだろうが。
それは真正面から挑んだ場合だ。
頭を使い、手を汚さない。そんな殺され方を俺は沢山知っている。体感したからな。
最悪の場合捕まっても、そこからの殺し方も知っている。
「お前らが、俺にした事だ」
そう呟いて、俺はうららと別れた。
さて……救いを始めようか。




