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『3』病んだら急には止まれない

だがどうする。

みんなを殺しても、復活してしまうんだろう?

という問いをせずともモノは答えてくれた。



『攻略対象同士での殺害の場合です。貴方が殺すならそれは対象外ですよ』


「わかった、ありがとう」



さて、誰を殺すか。

高い所から落とすとかは可哀想だ。俺が好きな女くらい自分の手で殺す、うん。そうだ、それがいい。



今なら、ヤンデレ達の気持ちがわかる。

病的なまでに誰かを愛するとはこんなにも心地がいいものだったのか。



だから、みんなは俺を殺した。

自分の愛する人じゃなくなるのが嫌だから。綺麗なままでいて欲しいから。

はっ。何という皮肉だろう。

好きだから、殺す。



だが、もうその行為が尊くも感じる。



そして自覚もしていた。

俺はすでに、壊れていると。だが止まらない。

道から外れたならそう簡単には戻れない。

ひーたんの家から出ると、うららが一人で待っててくれていて。



「良也さん、その大丈夫ですか?」


「うん、ありがとう。うらら、妙に頭が冴えているような気分だよ」


「良かったですっ」



あぁ可愛いなぁ。だから、殺す。

大丈夫だよ、大丈夫大丈夫。みんなを殺した後に俺も死ぬから。



なぁに。あとたったの29回死ぬだけさ。



大した事、ないよな?

誰に聞くわけでもなく、俺は心にそう問いかけた。

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