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『2』選んだ末の覚悟の先に

「時間を戻すって、どうするんだ」


『簡単ですよ。貴方は残機を一つ減らして前の時間へ戻れる。なら戻りたいだけ貴方を一気に殺せばそれだけ戻れるんですよ』


「はっ。一気に、殺すね。ひーたんが死んだのは何日前なんだ?」


『ちょうど、28日前です。貴方の残機は29。戻れば残機は1。つまり普通の人間になる訳です』


「みんなの、記憶は」


『ありませんよ。今、貴方が居る時間そのものが消えるような物ですからね。貴方が知る攻略対象達は行えばまぁ全員死ぬような感じになりますか』



天秤に、かけられた訳だ。

戻って残機がないままひーたんを、救いみんなを捨てるか。残機を、みんなを気にして戻さないか。



それなら、答えはもう、決まっている。

ひーたんに言われたんだ。



俺は一度決めた事は曲げられない。



曲げられないんだ。俺の目的。みんなを、幸せにするって。



「モノ頼むわ。

俺は、ひーたんを助けたい」


『攻略対象達は、どうするのですか?』


「ん?もう一回口説けばいいさ。

どうせ、戻ったら残機は1。死ねば終わりなんだろう?なら、満足出来る死に方まで足掻いてみるよ」


『わかりました。ですが、忘れてませんか?』


「うん?」


『選択するのは、貴方です』



そうだった。モノに頼んでも仕方なかった。

俺は選択する。

『完全攻略した攻略対象達を捨てて、時間を戻してひーたんに会いに行く』を。

大丈夫、捨てないさ。ちゃんと救うから。



最後の、命を賭けて。

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