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成果とヤンデレ

……顎が痛え。

目を覚ますと誰もいない。そりゃそうだ、帰ったのを見たし携帯を見ると十分くらいか気絶してたの。

傷は治るし塞がるけれど痛みは残る。脳震盪とかも防げないし……残機は減らない対象が増えたけども……そこは気をつけないと。



……えっと、何をしようとしてたんだっけか。

頭を心に何回も砕かれて、すっかり今が何をしようとしているのかを忘れてしまった。



「良也」


「ん?」



後ろから、弓月の声。

振り返る前に、カウントが見えてほぼ反射で『前転で回避』と選択する。

空を切るハンマーが壁にめり込んで、その欠片が目に入るだけで済んだがそれはそれで結構痛い。



「さっきの、リムジンさ。千堂院さんのでしょ?

何で良也に会いに来たの?」


「友達だから」


「ふぅん。友達にあんな顔しないと思うけど」


「きららが?」



正直ほとんどパンツしか覚えてない。

どんな顔をしてたのかが全く持ってわからなかった。が、弓月のこれを見ると良い表情では無かったのだろう。



「良也のたらし」


「自覚は、うん。出て来たわ」


「良也の、えとドゲススカタン!!」


「流行ってるのかな?」



以前に心にも言われたっけ。全然ピンとこない悪口だったから逆によく覚えてるわ。

殺気立つ弓月。殺気を受けるのに慣れてしまったのか、感覚がおかしい。

ハンマーを振りかぶる弓月に駆け出す。



振り下ろして、すぐには返せないだろ。

縦振りを躱して距離を詰める。床を貫いた獲物をすぐに捨ててポケットから取り出した小さな金槌を手首を叩いて落とす。

こんなに身体が動くのは心に鍛えられたからで、その成果で命が繋がれた。感謝するしかない。



「ちょ、当たらないんだけど!!避けないでよね!!」


「何そのキレ方!!」


「何強くなってんのよ!!」


「良くないっ!?自衛目的だよ!?」


「あーもう!!このモヤモヤどうするの!?

お願い、良也一回で良いから殴らせて!!」


「えぇ……どれで?」


「あれ」


「ガチハンマーはやられるから!!」



それから滅多に無いほどに二人で色々言い合って、弓月は俺へのたくさんを言ってくれたのだ。

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