番外編 発見!!ヤンデレの書 三ノ巻
めげない、しょげない、泣いちゃダメとはよく言ったものだ。もう残機が減らないとわかっているのだから。何度でも忍び込めばいいのだよ、ふはは。
さてさて、弓月は……と、あった。
『柏原崎弓月 17歳 未婚 彼氏無し ざまぁ!!』
俺の妹のはっちゃけ具合が心配だ。
まぁ誰にも見せる用ではないだろうから、これくらいの粗相は仕方ない。
てか、盗み見ている俺が一番粗相をしてる、申し訳ないと思ってる。
『誕生日 4月3日 血液型 O 身長 164cm
好きなもの お兄さん(ふざけんなクソが)鈍器全般 カツ丼 ホットケーキ 占い
嫌いなもの 占いの悪い結果 ムカデ お兄さんに近付く女(お前もだろうが何様なのかな)』
俺の妹のはっちゃけ具合がとっても心配だ。
『占いで一発当てた女。運動も出来、見た目もそこそこ可愛い為人気はあるが、コミュ障気味なので人は近寄らない』
そうなの、か。確かに学校では弓月はほとんど一緒にいるから……初めて知った。俺は、幼なじみを知れていなかったのか。
『その裏でお兄さんへの愛情は凄まじく正直勢いに負けそうな時もある。占いを駆使して、どうにかお兄さんを守ろうとしている部分は仕方ないから評価してやる』
ちゃんとプラスの事も書いてあるのか。
俺の妹は大丈夫なようだ。
『しかし、あのEカップのおっぱいは許せない。形も良いし、柔らかいし。この前ぶつかってしまった時は谷間に顔を埋めてしまった。殺したくなった』
うーんやっぱりダメかもしれない。
流石の俺も学習はする。深鈴が来るタイミングを見計らい、脱出に成功はした。
……正直、弓月の事で知らない事もあった。時折確認してみよう。あのメモ帳、別名『ヤンデレの書』をなっ!!
「我ながらダッセぇわ」
自覚してるだけましさ。
と、自分に言い聞かせ自分の部屋へと戻る悲しい俺だった。




