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生き残れ、ヤンデレと共に

選択肢はどちらを庇うか、という所から。

ここを間違えたのか。まぁさっきのカウント付き選択肢をスルーしてしまったのが大きいだろうけど。

さっきはひーたんを止めたから、試しにきららを庇ってみよう。カウント付きには気を付けて。



「きらら、ひーたんマジだから」


「ふん」


「なんで、そっちを守るの?」


「ひーたん落ち着いて、話を聞いて」



ひーたんに手を伸ばした所でさっきの三択が現れたカウントは五秒しかなく、反射的に二人を投げるのを選んでみる。



「だ、らっしやぁぁああ!!!!」



投げるのは射線上から隠れたさっきの路地っ!!

最悪飛距離は無くとも、狙いをつけているだろうここから退避させる!!

放り投げられる前にきららの頭があった場所を何かが通り、壁をそれが貫通してゆく。



一撃目、回避!!



「なんですの!?」


「りょーたん!!」



ひーたんの叫びが耳に入る前に、激しい痛みが意識を刈り取られる。俺を撃った、のか。ふと見ると横腹に赤い血の染みが広がっていた。

痛みで行動が一瞬遅れてしまう。やば、い。連続は無理よ!?動けないからぁああ!!



「りょーたんスイッチオンっ」


「なにっ!?」



俺の固まった身体を突き飛ばした。

まるで、ひーたんが俺の代わりになるように。



「ひーたんっ!!!!」


「りょーたん」



頭を、撃ち抜かれる。

脳髄を弾き飛ばし倒れて行く身体を支えにすら俺の身体は動くことが出来なかった。

救うどころか守られてどうするよ!!



「ちょっと、これ何よ」


「そこから動くな!!大丈夫、だから」


「大丈夫じゃあないでしょ!?彼女、あんたを助けて死んだのよ!?」


「大丈夫だから」



死ぬくらい何でもないさ。

守ってくれた、お返しをして救うだけ。



路地から出たと同時に視界が暗転する。

そしてまた、俺は死んだ。



次はひーたんを庇って、きららを守る。

それに賭けてみよう。

酷いが、的が俺とひーたんなら多分男の俺を狙うだろう。

その隙にひーたんを庇いながら俺も避けるしかないよな。最悪、一発なら喰らってもいい。



「きららぁあ!!」


「ひゃあう!?」



放り投げて何とか回避!!

まずは一人!!次は、ひーたん……って何故カッター!?今はそんな場合じゃあ……!!



「ひーたんおいで!!」


「っ……!!はぁいっ!!」



めっちゃ乙女フェイスで突っ込んで来たぁ!!

あまりの衝撃によろけるが、それで俺も銃弾を躱す事が出来て。ひーたんをお姫様抱っこして、腕を組んで不機嫌そうにするきららの手を引いて走り出す。



「これで、生存ルートおぉおお!!!!」


「あ、あんた何で守ったのよ!!」


「ああ!?決まってんだろ!!

友達の友達は友達だぜこの野郎!!!!」


「あぁーりょーたんカッコいいよぉー」



むくれるきららとメロメロのひーたんを連れて、何とか俺は生き残ることに成功したのだった。

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