裏のミッション
後ろから、敵の近づく気配。一瞬の殺意。振るわれたナイフに瞬間的に反応し反撃。
ワンパンで相手の意識を失わせた。通信機から味方の声。
「こちらエコー1。目標の確保に成功。繰り返す目標の確保に成功。」
表向きのミッションは成功に終わったようだ。
しかし、私のミッションはまだ終わってはいない。
特殊部隊が表で活躍している間、工作員の私には私の単独任務があるのである。
「特殊部隊の方々もご苦労なこった。でも、もう少し敵の数を減らしてくれても良かったんじゃないのかね!」
偶然遭遇した、護衛目標をと司令官を失った敗残兵二人がライフルを構え発砲しようとしてくる。
しかし、そこは工作員。サイレンサー付きのピストルで手早く敵を片付ける。
「ビビらせやがって。余計な手間が増えるかと思ったぜ。」
ここで銃声を鳴らされる訳にはいかない。自分がここにいることは、本部の一部の人間しか知らないのである。
もしここで、余計なハプニングを起こせば本国には帰れなくなるかもしれない。愛する祖国に帰れないとなれば、非常に面白く無い。
「それにしても、こいつらしぶといな頭を失い、守る目標が無くなったのにもかかわらず、妙に士気が高い…。気になるな。まぁいい。仕事をちゃっちゃと終われせて、キューバリブレでも飲みたいもんだ。」
そう言いながら、彼は自分のミッション遂行のために闇に消えていくのであった…。
END
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そろそろ長編でも書いてみようかしら。