表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
クロス・ザ・ワールド  作者: 白き閃光
終わりと始まり
3/4

第3話 2100年12月25日(事件の翌日)

事件の翌日。東京は壊滅状態。

それでも生き残った人々(巻き込まれなかった人々)はいた。

その一人の少年が発したことばをもとに……

そしてなぞの影……

 

 1.



 2100年12月25日 場所???


 渡された書類に目をやっている一つの影がある。

 その影はの口元は笑っていた。すべてをあざ笑うかのように。

 そして書類と言っても紙の束ではなく、電子メールのことだ。

 しかし、なぜ時代が変わり形が変わっても書類と言うのだろうと思うと思わず笑ってしまうものだ、と独り言。


「そんなことより……」


 影は続ける。誰かに賛同を求めるように。実際はそこに誰も居ないにもかかわらず……。


「ヒトの考えることは実に面白い」


 影が見ていたのは、パソコンの画面(書類)から新聞に変わっていた。

 新聞の記事には大きく昨日の事件について書かれている。

 内容は、政府が流した情報道理だった。

 しかし、端の方にこう書いてあった。

 『住民の間では、国家転覆を狙うテログループが原因と言ううわさが流れている』と。

 影は最初この記事見たときは思わず噴き出しそうになったくらいだ。

 しかし、直後に届いた電子メール(書類)を見てこう思った。

 面白い。

 予想の範囲内ではつまらない。

 だが、少々問題もある。

 政府がそれを信じて捜索を開始することだ。

 政府には十分に根を張っているつもりだが下っ端が勝手にやる場合だってある。

 それに今は緊急事態だいちいち許可を取らずにやる輩もいる。

 だが、と影は言う。



「俺本来の目的には誰も気づけんだろうがな……」



 影が放った言葉ha、あたりの静けさに反比例して部屋を支配していた。

 






 2.



同日時、同時刻。


「昨日の夜未明、東京都西部のを中心として巨大な落雷が発生し、東京都西部を中心とした広い範囲が大きな火災被害を受けています。現在、レスキュー隊と自衛隊の双方が連携して救助活動に当たっていますが、今のところ生存者は見つかっていないとのことです。」


 ラジオか流れるニュースを聞いていたのは、中学生くらいの少年だった。

 大体、こんな古臭いもんまだ使っているんだもんな〜と少年は鼻で笑っていた。

 馬鹿馬鹿しいと言った様子でそのばで仰向けになった。

 そのまま寝ようとしていた少年だったが、寒さに耐え切れず思わず跳ね起きた。


「大体何だってこんな所に……」


 彼のいる場所は何処かの学校の体育館だった。

 つまりは避難場所。

 そして今、政府から緊急避難命令が出されていて屋外に出れない状態なわけなのだが。


「一体、いつまで閉じ込める期だ!」


 少年の方は早くも我慢の限界の様だった。

 それにしてもどんだけでけぇ火事なんだよ、と火事に対してぶち切れ始めた少年だったが、突如その動きを止めた。


「……まさか」


 昨日の事件の中に何か引っかかる点でもあったのか、その場で考える人ポーズを取り始める。

 ただの火事ならここまで被害は広がらないはずだ。

 しかも地震による火事ではない。

 つまりは人為的な意図があると言うことか。

 と言うことは昨日の事件は……





「放火か!」


 くそー、放火犯許すマジなどと、奇声を上げる少年を見て周りの人たちがどよめき出す。

 言われてみれば、と言った様子で周囲の人も賛同の声を上げる。

 そして人から人へと次々に伝言ゲームが始まりだす。

 伝言ゲーム。

 それは、聞いたこと(見たこと)を次の人と伝えていくものだ。そして、世間での伝言ゲームにはお決まりのことがある。

 尾ひれ。

 噂は次々と付けたしがされていく。まるで夫婦喧嘩が離婚と言うことになったりする様に。

 結果。

 誰かが放火したと言う噂は。

 『国家転覆を狙う凶悪テログループと国家間での闘争。その結果による大火事』と言うことになっていた。




次回からは遂に異世界に飛びます。

ぜひ次回も読んでください。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ