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運動音痴のオタク女子と脳筋体育教師は最狂クソゲーをスポーツで攻略する⭐︎  作者: ねず ただひま
第三章

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海と夕日と青い花、キラリ⭐︎7

◇ぷれいやー1 キラリ おんな 16さい 

そうび

ふく:いもじゃーじ

ぶき:すで

どうぐ:しんだすまほ


◇ぷれいやー2 ヨシオ おとこ 30さい

そうび

ふく:はでなじゃーじ はかいおうのはちまき

ぶき:きんにく

どうぐ:ーーー


◇ぷれいやー3 ハヤミ おんな 17さい

そうび

ふく:かわのふく ふくろうのねっくれす

ぶき:まどうしのつえ

どうぐ:ーーーー

「時は来たッ!それだけだッ!」


 吉岡先生はどこでいつ手に入れたのか、白くて長い鉢巻を頭に巻いて叫んだ。


 橙色の夕陽がニノ村全体を優しく照らす。私達はハクボザキの木のてっぺんを見上げ、ゆっくりと花開かんとする蕾を凝視している。

 ハクボザキの木の高さ……推定10メートル。木はほぼ真っ直ぐ伸びている。花が咲く時だけ生い茂った木の先端が、夕日が沈む方角に大きく傾く習性をもつ。

木の背面に崖があるが、そこに登ってもまだ4〜5メートルほど木の方が高い。崖の上から狙ってもいいが花の裏側に当たる為に、投げても葉に邪魔されて円盤は花に当たらない。


 タイムリミットは日が沈むまでのわずかな間。

ササの腕が持つかも懸念の材料だ。


 やがて空に特別明るい星が見えるようになった時、ついにハクボザキは大きくその花を咲かせた。すべての花びらが自発的に青く輝き、みる者すべてを魅力する。


「よし!」

と発したあと、口を真一文字に結ったササが円盤を手に取り投擲の構えに入る。

私達は声を殺し、目だけでササを応援する。


できるよ!ササ君、頑張って!


 ササは上半身に捻りを加えたまま左足を一歩前に、強く踏み込んだ。次いで腰を回転させて円盤を待つ右腕を、水平よりやや下から上向に、しなるように振り抜く。


ビューーーーン!


 円盤は風を切りながらハクボザキの木の頂上目掛けて飛んだが、手前で逸れて大きく弧を描いたあと、海面に着水した。


先生がパンパンと手を叩いてササを鼓舞する。

「大丈夫だ!次はイケる!」

「まだ時間あるよ!落ち着いていこう!」

 私とハヤミも声を出してササを応援した。


 しかし、ニ投目、三投目とも目標までは届かない。

四、五投、届かず。六投……円盤は木にぶつかって破損。 


 ササからは焦りの色がみえはじめる。


 先生はフォームの調整を指示し、私とハヤミは回収できそうな円盤を拾い集めてササに届ける。


 何度も投げ続けるササだったが、披露と腕の痛みでついに片膝を砂浜に付けた。

だんだんと夕日のオレンジが弱くなり、東の空からは闇が追いかけてきている。

 それでもササは諦めずに立ち上がって円盤を投げる。声を発しながら投げるが、結局ハクボザキには触れることもないまま夕日は水平線へと落ちてしまい、私達は村ごと夜に包まれた。時間切れだ。


「ちくしょう!」

砂浜に両手をついてササは項垂れた。悔しがる彼に掛かる言葉が見つからない。

 木の頂上を見上げると、ハクボザキはその堂々たる姿を私達に見せつけるかのように輝いていた。その様は少しだけ憎たらしくもみえる。


 私達はササの成功を見ることなく、明日にはニノ村を出発しなければならない……

でも、この胸のつかえを残したくはない。何か手はないのかな……


私の目はハクボザキの奥にある崖に向いた、あそこからならより近づいて円盤を投げれる。でも、あそこは花の裏側だ。夕日はもう、消えた……


ん?


消えた……消えた……


もしかすると……


 私の頭の中である仮説が浮かんだ。

ハヤミの顔を見る。


「ほえ?どうしたの、キラリ?」

「ハヤミ!やってほしいことがあるの!」

この作戦、ハヤミにすべて掛かっている。


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