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運動音痴のオタク女子と脳筋体育教師は最狂クソゲーをスポーツで攻略する⭐︎  作者: ねず ただひま
第三章

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旅立ちの昼に、キラリ⭐︎

◇ぷれいやー1 キラリ おんな 16さい 

そうび

ふく:いもじゃーじ

ぶき:すで

どうぐ:しんだすまほ


◇ぷれいやー2 ヨシオ おとこ 30さい

そうび

ふく:はでなじゃーじ

ぶき:きんにく

どうぐ:ーーー


◇ぷれいやー3 ハヤミ おんな 17さい

そうび

ふく:かわのふく ふくろうのねっくれす

ぶき:まどうしのつえ

どうぐ:やくそう


◇ぷれいやー4 みげる

そうび

ふく:ゆうしゃせっと

ぶき:せいけん

どうぐ:ぽーしょん

「遅ぇぞ!ミョージョー!」

「おはよう!キラリ!」

「明星!遅かったな!寝坊か!?」

約束した時間はとうに過ぎ、昼過ぎに集合場所に来てしまった。三人はすでに荷物をまとめて待ってくれていた。


「す、すいません…」私は猫背になって謝った。


「さっさと次の村まで行くぞ!日が暮れちまうわ!」

ぐっ、ミゲルめ!偉そうに!

「ハハ!オリエンテーリングの続きみたいで楽しくなってきたなぁ!」

楽しくねぇよ!

「キラリ、疲れたら途中で休憩しようね」

うん!


 私達パーティーは長老と村人達に見送られ、はじまりの村を後にした。魔王を倒し、元の世界に戻るための旅がはじまったのだ。

 

 まず私達が向かう先は、海岸沿いを歩いた先にある漁村、ニノ村だ。

そしてその村の横を流れる河口を遡り、渓谷の大吊り橋を渡って森を抜けて王都へ入る。それが一番の近道らしい。

 途中で無数のモンスターが現れるが、勇者が持つ聖剣の加護によって雑魚モンスターは近づけない。

大吊り橋で待ち構える中ボス、ミノタウロスとは、ゲームの進行上後半にならないと倒せない強敵なのだけど、夜間になればエンカウントする事はない。

歴代最狂のクソゲーと謳われている割には随分ぬるい攻略ルートがあったもんだ。


 私達パーティーは海岸沿いをひた歩く。

「ねぇキラリ、魚は好き?ニノ村で獲れる魚はどれも美味しいって有名なんだよ」

隣で一緒に歩くキラリが屈託の無い笑顔で楽しそうに話しかけてくれた。

「あ、う、魚は、骨があるから、あんま好きじゃ、ないかな〜」

かなりたどたどしく答えてしまったには訳がある。


 そう、殆どの陰キャが持つとされているコンプレックス《コミュ障》が再び発動してしまっているのだ。


 知り合って間もない人と距離を詰めた翌日、再会するとなんだか妙に接しにくくなる怪奇現象である。

 その根底には、相手の態度が先日と違ってたらどうしよう?とか、嫌われてたらどうしよう?とか、何か気の利いた事を言わなきゃ!など、今の自分の感情をなおざりにして、相手の心を深読みしてしまう考えがあるからだ。

 

「でも、か、貝は美味しいよね。殻が邪魔だけど」

会話がぎこちなさ過ぎて泣けてくるわ。


 昨日はハヤミと普通に接してたのに。自分の性格がほとほと嫌になる。


「村に着いたら一緒にご飯食べよう。美味しい貝もいっぱいあるよ」ハヤミは私にとって心地良い距離感で接してくれる。

 ここで私が調子に乗って距離を詰めたら嫌われたりしないだろうか?そう思っている矢先に「あ、うん」という素っ気ない返事をしてしまった。

キラリのバカ!いくじなし!

 

「それにしても、本当にモンスターは僕達を襲ってこないんだな」

そう言うと先生は遠くの岩場や海面から私達を伺っているモンスター達に目をやる。

「それはこの俺の体から覇気が漏れてるからだろう!お前らが襲われないのは俺のおかげだと思って、俺を敬え!」

ミゲルは自慢げに胸を張って先頭をズンズンと歩く。


 聖剣が持つ効果で、私達にモンスターが寄り付かないのは事実のようだ。でも、コイツが勇者だなんてやっぱり信じられない。

ミゲルはどういった経緯で勇者になれたのだろうか?


 戦闘を避けられるのは嬉しいけど、一つ心配事がある。それはレベルの概念がこのゲームにあるという事だ。

 ほとんどのRPGは、敵を倒してレベルアップしながら段階的に物語を進めていくのが定石だが、戦闘もレベルアップもせずにこのまま進んで良いものなのか不安だ。でも今は久遠先生を信じるしかない。

彼女は魔王以外の敵を相手にせずに、魔王だけを簡単に倒す方法を知っているらしい。


「そうだ、先生。二人にしか聞こえない天の声さんの事なんだけど、今は聞こえないですか?」

ハヤミが吉岡先生に質問した。


「あぁ、久遠せ…天の声さんは今の時間は…しごと…いや、通信パワーが使えないんだそうだ。話しが出来るのは朝と夜だけらしい。」

吉岡先生は、話しがややこしくなるからちょっと言い淀んだけど、それはそれで充分ややこしい答え方だと思った。


 実際久遠先生は日中、保健室で体調の悪い生徒と接していたりする。

只、なかには先生と親睦を深めたいだけに保健室に遊びに来る生徒もいるそうだ。

 久遠先生は学校が終わって、自宅に帰ってからゲーム機を通して私達にアドバイスをしてくれる段取りになっている。

ちなみにゲーム本体は久遠先生の仲間が竪穴式住居から回収して久遠先生の部屋に設置してあるそうだ。


 私達は、こちらを不気味に監視するモンスター達の視線を感じながら先を急ぐ。

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