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運動音痴のオタク女子と脳筋体育教師は最狂クソゲーをスポーツで攻略する⭐︎  作者: ねず ただひま
第二章

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26/43

天の声、聞こえたキラリ⭐︎

◇ぷれいやー1 キラリ おんな 16さい 

そうび

ふく:いもじゃーじ

ぶき:すで

どうぐ:すまほ


◇ぷれいやー2 ヨシオ おとこ 30さい

そうび

ふく:はでなじゃーじ

ぶき:きんにく

どうぐ:ーーー

すてーたすいじょう:ひろうちくせき


◇ぷれいやー3 ハヤミ おんな 17さい

そうび

ふく:かわのふく ふくろうのねっくれす

ぶき:まどうしのつえ

どうぐ:ーーー

すてーたすいじょう:けが

 はっきり聞こえた!ナニこれ?

「これはなんだ!誰だ!?」

先生は上空をキョロキョロと見渡し、謎の声を探す。


『良かった、どうやら二人とも無事のようですね』

声は先ほどより小さく、聞き取りやすくなった。

何が起きているのかわからないが、どうやらこの声は私と先生にしか聞こえていないようだった。


『2人とも、落ち着いて聞いて下さい。今あなた達がいるのはゲームの中なのです。』


 まじか!?と言いたいところだが、そんな事は先刻気づいたばかりだ。

それよりもこの声に聞き覚えがある。でもなぜ彼女の声がここに?

私は姿の見えない声の主に語りかけてみた。


「こ、この声は、もしかして保健の久遠先生ですか?」

入学式の時、教職員の自己紹介で聞いたクセのある艶やかな声、間違いなく久遠先生の声だ。


『……え?あぁ!待ってコレ、ボイスチェンジャーのスイッチ入ってないじゃない!?………ぱちん………

アーアー、フタリトモ、オチツイテ、キイテクダサイ』

いや、もう遅いわ!んで、なんでやり直せるとおもったのよ!?


「本当だ、これは久遠先生の声…」吉岡先生も気づいたようだ。


 ハヤミは私と先生を不思議そうに交互に見ている。

どうやら彼女には久遠先生の声は聞こえないのか。

 

『…早速バレてしまったようね…そう、私は保健教師の久遠静香。驚かせてしまってごめんなさい』

 

「本当に久遠先生なんですね!これは一体どういうことなのか説明して下さい!」

さっきまで頭上をキョロキョロ見渡していた吉岡先生は、今度は両膝をついて地面に向かって喋りはじめた。

 多分だけど、こーゆーのって声の発生源は上からでも下からでもないと思うよ…。

 

『…わかりました、ではお話しましょう。

まず…二人が今いる場所は、25年前に販売された家庭用テレビゲーム、ドラゴンランペイジハンター戦記2をベースに、《アウル》というゲームメーカーが最新ののデジタル技術と、古くから東南アジアに伝わる黒魔術を融合させて作ったゲームの世界なんです』


 やっぱりここはゲームの世界なんだ…。てゆーか、黒魔術とデジタルの融合ってそんなとんでもない技術、聞いた事ないよ。それより…

「く、久遠先生、ここがゲームの世界だというのは分かりました。でも何故、私と吉岡先生の二人がここに?」


『それは…吉岡先生。オリエンテーリングの最中、竪穴式住居の中でゲーム機に触れましたね?

そしてコントローラーを掴み、スタートボタンを押した。その時ゲーム機に仕掛けられていた転送装置が作動したのです。』

 

「な、なんだって!?」

吉岡先生は手頃なサイズの石を耳に当てて驚いている。まるでスマホで通話するときのように。

先生、今はそーゆーのいらないのよ…


「そのことを知っているという事は….久遠先生は、僕を…騙したんですか?」

吉岡先生の悲しそうな口調に、久遠先生は沈黙する。

「あの竪穴式住居の中のゲーム機は、誰かのイタズラではなく、久遠先生が仕掛けた物だったんですね?」


『…その通りです』

 

 私は竪穴式住居の中での先生の会話と、今朝たまたま見かけた吉岡先生と久遠先生のやりとりを思い出した。

 久遠先生はわざと吉岡先生にゲーム機を触らせ、私達をここへ転送した。でも…

「な、なんで私もここに?」


『明星さん……アナタは偶然吉岡先生の近くにいたから巻き込まれてしまっただけなの。ごめんなさい…』



    あーーーーー、マジかぁーーーー


 

 私は放心状態で虚空を仰ぎ見る。

 

「キラリ、しっかりして!」

ハヤミが私の体を揺さぶる。

 

『吉岡先生には、魔王を倒してこのゲームをクリアしていただきます。それしか元の世界に戻る手方法はありません』

「どうして、僕なんですか…?」

『…助けてほしいの…私達を…、

このゲームをクリア出来るのは吉岡先生ただ1人な…』「いいですよ」


 吉岡先生は食い気味で即答した。

ハヤミに体を揺さぶられてカクンカクンされてた首をビタッと止める。


「な〜んだ、水臭いな〜久遠先生!困ってたならそんな回りくどい事せずに、直接僕に言ってくれれば良かったのに〜!OK、OK!僕に任せてください!」

吉岡先生はビシッと親指を立てて白い歯を光らせた。


「ちょ、ちょっと待ってよ先生!巻き込まれた私はどうすればいいんですかー!?」

私は吉岡先生のタンクトップの細い部分を両手で握って詰め寄った。

「ハハハ、もちろん明星も僕と一緒に魔王をやっつけに行くんだぞ。」

「か、勝手に決めないでよ!」

さっきハヤミが私にやったみたいに先生を揺さぶろうとしたがびくともしない。

「でも現状それしか元に戻る方法は無いらしいぞ〜。あと、タンクトップ伸びちゃうからそれやめろ〜」

ぐぬぬ…


「ハヤミ!私達はハヤミに召喚されてここに来たはずよね?私達を送り帰すことはできないの?」

ハヤミに尋ねるが、彼女は眉に皺を寄せて浮かない顔で答えた。

「そのことなんだけど、どうもおかしいと思っていたの。召喚の儀で喚び寄せた者は、元来その役目を終えると元に居た世界へ還ってしまう契約のはずなんだけど、二人はまだここに残っている」

「…その、私達の役目って、どんな?」

「魔王軍四天王ベリアルを倒す事、なの。私の召喚の儀式は成功したのに、一体なぜ…」

確かにベリアルを倒して退けた。でも私達はまだここに居る…て事は、実はハヤミは召喚に失敗していて、そのタイミングで偶然私達が転送されてしまったって事なのだろう。

この事はハヤミには黙っておこうかな…。


『そんなあっさり引き受けてくれるだなんて思ってもみませんでした…。ありがとう、吉岡先生』

吉岡先生が勝手に承諾したせいで話してがドンドン進んで行く…そうだ!もっと大事な事を聞かなきゃいけない!

「く、久遠先生!あの地震の後、どうなったんですか!みんなは、私の家族は無事なんですか!?」

 

『…あの地震は、ゲームへの転送が行われる時に時空が歪んで起きる現象なんです。時間にしておよそ8秒ほど、震度は5弱。今回、街に大きな被害は出なかったわ。

そして、オリエンテーリングは即中止。一年生は全員無事よ』

学校のみんなは無事なんだ、良かった…


『ただ…明星さんと吉岡先生の二人は…行方不明者として捜索中になっています』


「……そ、そんなの、うちの親めちゃくちゃ心配するじゃないですか!?」

不安そうに肩を寄せ合ってる両親の姿を想像し、私は怒りと悲しみの混じった声を震わせた。


『二人がなるべく早く帰ってこられるように、こちらでサポートします』


 私の肩に、吉岡先生が優しく手を置いた。

「大丈夫だ明星。君は僕が必ず連れて帰る!」

ポジティブ明王吉岡好雄は、日常では絶対起こり得ないこんな災難にも前向きなんだと少し関心してしまった。ただ何も考えてない馬鹿かもしれないけれど…。


「二人とも、誰と何の話しているの?」

そうだ、ハヤミには久遠先生の声は聞こえていないんだった。え〜どこから話そ…

「あー、僕らがこの村に来れたのは、僕があっちの世界で機械を操作したからだそうだ。さっき天の声が教えてくれたんだ!」

「て、天の声?」

「決してハヤミ君の召喚の儀式のせいではなかったんだ!なのでハヤミ君は何も気にしなくていいぞぉ!ハハハ!」


あ……


「わたしの召喚の儀……失敗だったんだぁ……それなのに、調子にのって……わたしってホント馬鹿……」

嗚呼……ハヤミがどこかの魔法少女みたいなセリフを……

今度はハヤミが虚空を仰ぎ見る。


 なんてデリカシーの無い奴!やはり吉岡先生は何も考えていない馬鹿なんだと、私は確信した。


「おいお前ら!」

ミゲルが私達に声を掛けてきた。

「ジジイと話し合った結果、お前らを俺のパーティーに加えてやることにした。明日にでも魔王討伐に出向くぞ」


 ほんと、どいつもこいつ勝手な事ばかり言ってくれる。

side q


さっそく正体がバレるなんて……まぁいいわ。


プレイヤーが一人増えてしまったけれどあの子なら役に立ってくれるはず。


でもおかしい、あの勇者は一体……

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