吉岡跳びまくり、数えるキラリ⭐︎2
◇ぷれいやー1 キラリ おんな 16さい
そうび
ふく:いもじゃーじ
ぶき:すで
どうぐ:すまほ
◇ぷれいやー2 ヨシオ おとこ 30さい
そうび
ふく:はでなじゃーじ
ぶき:きんにく
どうぐ:ーーー
◇ぷれいやー3 ハヤミ おんな 17さい
そうび
ふく:かわのふく ふくろうのぺんだんと
ぶき:まどうしのつえ
どうぐ:ーーー
すてーたすいじょう:けが
さくせん:ぴょんぴょんとぼうぜ!
は、速い!思っていたより全然速い!
開始から脅威のスピードでベリアルの体が右へ左へと振れる。
ザザッザザッ!ザザッザザッ!
でも先生も負けていない。流石は体育教師!滑らかなステップでベリアルに食いついてゆく。
「…1!2!3!4!5!6!7!8!9!10!11!」
「1!2!3!4!5!6!7!8!9!10!」
ハヤミと私が数えるカウントが、早くもズレはじめた。
「ハハっ!遅ぇぞ筋肉馬鹿!ちんたらしてっと置いてくぜぇ!」ベリアルは素早く動きながらも余裕ありげに軽口を叩く。
一方、先生は何も言わず下を向き、ラインを丁寧に跨ぐことを意識している。無駄の無い動きだ。
「155!156!157!158!」
「151!152!153!154!」
ベリアルがリードを広げる。まだなの?私は先生のカウントをしながらベリアルを注視する。
綻びは必ず現れると信じて。
「なぁ!決着は見えてきたんじゃねぇか!?」
ベリアルはまだ余裕がありそうだが、ハヤミがカウントを200数え、点差はベリアルが8ポイントリードしたその時、先生がバッと顔を上げてベリアルを見る。
「ベリアル!反復横跳びのやり方、充分マスターしたようだな!では僕は本気を出すぞ!」
そう言うと吉岡先生のスピードが格段にあがった。
「なにィ!?」
本気を出した先生は、砂埃を巻き上げる程加速して、みるみる点差を縮めてゆく
「テメー!手加減してたのか!?」慌ててベリアルも速度をあげる。
「手加減?それは違う!キミは最初、無意識の内に僕の跳び方を模範していた、初めて行う動作だから僕を真似たのだ!
反復横跳びビギナーのキミが、この動作に慣れる頃までは本気は出さなかった!だから200点まで待ったんだ!これがッ!僕のッ!スポーツマンシップだッ!」
「ぐっ!」
ベリアルは牙を剥き出しにして歯を食いしばった。
「…363!…364!365!」
「363!364!365!」
そして、ついに先生はベリアルに追いつく。
「ふ ざ け る な よ !後でテメーもぶち殺すッ!」
怒り心頭のベリアルのフォームが崩れはじめた。
キタッ!切望していた瞬間がッ!
「ベリアル様!頑張って下さい!」
「先生さん!負けるなー!」
ベリアルが弱点を露呈し始めた頃、私は気づいた。
モンスター達と村人達が、闘う者へと声援を送っている事に。
ザザッザザ!ザザッザザッ!とステップを踏む音、熱を帯びる声援、その声達に負けじと大きな声でカウントを数える私とハヤミ!
加熱してゆく戦いで、辺りは異様な熱気に包まれていた。




