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驚愕

「うわぁ、大きな神様がいる。」


部屋の中に入ると、尊だった時に会った神様の、大きな像が置かれていた。それは、とても神秘的であり人々を惹き付けるような雰囲気があった。


こんなに、優しい家族の元に生まれ変わらせてくれて感謝したいな。あっちの手違いもあったけど。


だが、ウィリアムの一言で皆の視線がウィリアムの方に向いた。それは、驚いている表情であった。


「ウィル、どうして神様だって分かるの?」


え?あ、"会ったことがあるから"なんて言ったらきっと怖がられちゃうよね。実際、僕も神様と会った時はすっごくびっくりしたし。


「ま、前に夢でみ、見ました。」


ちょっと、歯切れが悪かったけど納得してくれたかな。


「ふーん、そうなんだ。」


「それは、いい夢だったわね。」


良かった、お兄様とお母様も納得してくれた。神様の前に、水晶が置いてある机があるので、そこまで行った。


「ヴェスター様、ようこそお越しくださいました。私は神官長のテネブラと申します。」


「本日は、息子の検査よろしくお願いします。」


三人は、ギルベルトの後に続いて頭を下げた。


「では、これよりウィリアム・ヴェスター様の魔法属性を確認いたします。こちらの水晶に手で触れて下さい。」


机の上には、2つの水晶が置かれていた。


「右にある水晶は、属性を調べるもの。左にございますのが、魔力量を調べるものでございます。」


神官長の説明を受け、ウィリアムは2つの水晶に触れた。すると、水晶から字が浮かび上がった。


「…な、なんとっ。」


「…うそ。」


神官長とお母様すごく驚いてる。これって、大変な事なのかな。


「火・水・土・風・氷・雷・光だと…?はっ、魔力測定は!?ま、ま、まさか、創造神エレンの加護…。これは、一体。この小さき者がエレン様の加護を授かっているなど、有り得るのか。魔力量も…9999だと!?」


(ウィリアムが、7つの属性以外にも創造神エレンの加護か…。魔力量も桁外れだ、前例がない。光属性に加護を授かっているとなると、神殿が手を出してくる可能性がある。)


神官長は、驚きのあまり敬語を忘れていた。ウィリアムは闇属性を除いた、7つの属性持ちだと分かった。


「えー!僕そんなに魔法が使えるのですか、やったぁ!お兄さ…。」


後ろにいる家族を見ると、衝撃から何も言葉を発していなかった。僕、喜んじゃいけないのかな。もしかして、みんなの負担になっているの?


「あ…。」


ウィリアムは、みんなの顔色を見ると素直に喜べなかった。浮かない顔をしている。


「わぁっ。」


ギルベルトはウィリアムを抱き上げ、頭を急速に回転させ現状を把握した。


「わはは!さすがはリズと俺の子だな、優秀なルーカスと魔法の才に恵まれたウィリアムかぁ。俺たちは、幸せ者だなぁ。」


リズも、ルーカスも現状を整理し落ち着きを取り戻した。


「ふふ、そうね。」


「僕は、みんなの負担になってはいないのですか?」


「ウィリアム、これは凄いことなんだよ。兄として、誇らしいよ。」


お兄様も、僕を褒めてくれた。


「ウィリアム、あなた本当にすごいわね。お母様びっくりして声が出なかったわ。」


「僕、喜んでもいいの?」


「ええ!今日は、ウィリアムの、好きな食べ物を沢山用意しなきゃね。」


「やったぁー!」


皆は、ウィリアムが凄いと心から褒めてくれた。それは、誰から見ても魔法の才に溢れていたものだった。


「ギルベルト様、ウィリアム様は"光属性"の持ち主です。教会で、我々の元に預けて頂くのはどうでしょうか。類を見ない天才ですよぉ!」


神官長は、興奮している様子でお父様に話しかけた。


「…え?」ウィリアムは、驚いた。

「は?」


ルーカスは、神官長が何を言っているのか分からなかった。


僕捨てられるの?


「お、お父様…。」


ウィリアムは、無意識のうちに侯爵の事をぎゅっと握り、胸の中に顔をうずくませた。


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