第8話
それから3か月が過ぎて修行の日も一年の折り返しに差し掛かろうとしていた。
〜〜
「破竜系4の太刀・ドラグ・バスタァー!!!」
ミノラスの剣からは竜の装甲さえも簡単に打ち破れるような超圧縮砲が飛び出る。
「す、すごいなミノラス」
男も弟子の成長の早さに驚愕している。
破竜系の修行に入るとミノラスが頭角を現し始めた。
1ヶ月で3の太刀まで、2ヶ月目ではヘナチョコではあったが、4の太刀もかろうじて撃てるようにはなっていた。
ここまで早く破竜系を覚えられるものも世界にごくわずかしかいないらしく、ミノラスが中将級になる日もそんな遠くはないかもしれない。
「ミノラス凄すぎだよぉ〜」
リサは魔法に関したは相当凄かったが、破竜系になると、ミノラスやステルの方が2歩ほど上手だった。
「破竜系3の太刀・ドラグ・イーターァ!!!」
うねるような超螺旋が飛び出る。
ステルは魔法も破竜系も両方とも器用にそつなくこなしていた。
「よし、集合!」
男からの号令がかかる。こんなことは1ヶ月ぶりぐらいだった。
「修行の日々が半年過ぎたところで、お前たちには
これからのことについて考えてもらう」
「養兵団に入った後のこととかですか?」
「まぁ、簡単に言えばそんな感じだな。」
そして男はこの世界の兵の階級について話し始める。
「この世界ではしたから、歩兵、伍将、少将、中将
総中将、大将、準英雄、英雄、勇者、という階級の順番になっている、そして、養兵団の成績次第では
少将からの飛び級なんかもあり得る。」
「飛び級か...」
ミノラスは、これから始まるであろう長い長い道のりに期待半分、不安半分、という気持ちだった。
「そしてもう一つ、魔導士団だ、各国に2つか3つぐらいしかなく少ないが、王都直属の魔導士団はどこも手練れが多く競争が激しい、また魔道士にも階級があって、下から魔士、魔法使い、魔女、魔導師、魔導士、大魔導士、総魔導士の7つだな、これにもまた飛び級制度があって各魔導士団である程度の力量を見せつけると魔女からいけたりする。」
「へぇ〜〜」
魔導士団に1番反応を示していたのはやはりリサだった。
「まぁ、急ぐことでもねぇ、あと半年、ゆっくり各自で考えた方がいい。」
そういうと男はまた自分の部屋へと戻っていった。
そしてこの話が終わると各自が自主修行になり
部屋に戻って真剣にこれからのことを考える奴がいたり、修行に没頭してる奴もいた。
これからは各自の選択になり、3人でいられるのも残り少ない時間しかないかもしれない、そんなことを思いながらも、全員は目標を立て、また明日から始まる修行のために寝床へと入っていった。




