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家族になる俺達だが2

 

「あー、そう、か。そう、だな」


 指の隙間から俺をチラッと見てから、メディアレナが再び恥じらって顔を隠す。

 え、何?可愛いだけなんだが?


「こういう時、どうしたら…………」

「大丈夫、任せろ」

「…………リト、年下なのに」


 つい吹き出して笑ってしまい、耳まで赤い彼女を抱え直す。それからゆっくりと階段を上る。


「ずっと待っててくれたんだな」


 声もなく頷く彼女を優しい気持ちで見つめる。


 感謝しかない。俺が転生したことを知らない彼女が、それでも俺を待っていてくれたんだ。途中で諦めて、誰かと結ばれる道だってあっただろうに。


 大人しくじっとしている彼女を、二階の部屋のベッドの上に座らせて、俺も隣に座った。手を下ろして俯いた彼女は、落ち着かない様子で膝の布地を握り締めていた。

 サイドテーブルに置いているランプに火を灯す気にはなれず、天窓から漏れる星明かりに浮かぶ横顔を見ていた。


「触れられるのが怖いのか?」

「ううん、平気よ」


 前世のトラウマを確認するが、すぐに否定するので、その髪に触れた。


「俺が嫌か?」

「そんなことないわ!」


 少しイジワルをして聞けば予想通りの反応で、思わずといったように俺の方に顔を向けてきた。


「俺はレナが好きだよ。それから俺も初めてだ」

「り、リト」


 頬を撫でて唇に軽くキスをして、近くで目を合わせれば、今度は顔を逸らさなかった。額を合わせるようにすれば、彼女が次第に強張りを解いて少し笑った。


「恥ずかしいなら、レナが俺を触ればいい」


 少しずつだ、落ち着け俺。

 我慢も限界だが、強引に飛び掛かって嫌がられたりなんかしたら終わりだ。剣が上手かろうが、所詮魔女には勝てない。


 正しく理解している俺は、まず自分の寝衣の上を脱ぎ去った。

 冬も近いというのに、彼女の魔法は機能して部屋は暖かく、上半身裸でも寒さは感じない。


「ほら」


 戸惑う彼女の手を取ると、自分の胸の辺りに導く。


「う」


 彼女の指が素肌に触れただけで、ぞくりと体の芯が熱くなってきて、思わず呻いた。

 手を置いたまま、しばらく固まっていたメディアレナだったが、やがて興味津々という顔で撫で始めた。


「……………鍛えてるのね、凄い」

「く、あ」

「筋肉が付いて、硬いわ」

「あ!」

「出会った頃も、逞しかったけれど更に」

「あ、そこ!敏感だからっ」

「大人の男の人になったのね」

「あ、あん!!」

「筋肉がピクピクしてる」

「はああ!!待ってやめてごめんなさい!あ!」


 自分で触らせといて責めに屈した俺は、仰け反ってベッドに倒れた。


 何か違う!俺の思い描くのと違う!


「リト、可愛い」


 俺を見下ろしてクスクスと笑う魔女を軽く睨む。


 そうか、やはりだ。あの実験の時もそうだし、街で服を試着する時もそうだったが、俺の裸を見る彼女の目がキラキラ輝いていたのは気のせいではなく、単に筋肉が好きだからだな。

 ここにきて何となくそんな気がして触らせてみたのだが、思った通り喜んでいる。良かった、鍛え甲斐があったな。


「ほら来て」


 転がったまま彼女の袖を軽く引っ張ると、俺の身体の上で寝そべった。羽根のようにとはいかないまでも軽くて、それでいて確かに存在を感じさせる彼女の身体が心地好い。


「リト、好きよ」


 俺の唇の手前で囁いたメディアレナが、自ら唇を重ねてきた。チュッと音を立てて直ぐに離して、見つめ合ってから再びキスを繰り返した。

 それが次第に深く貪るようなものに変わり、部屋に互いの乱れた吐息だけが響く頃、俺は抱き締めていた手を滑らせて、可愛い魔女の衣を取り去った。






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