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一度だけの瞬き・・・
迷いはある
夫を裏切ったのは事実だし
暴力も、それに起因している
しかし、私は
死ぬことでの償いは
許されなかった
私自身にとっても
これから生まれてくる子供のためにも
亜樹さんに甘えることが
最良の選択だと思う
今、私にできることは
きちんと意思表示をすることに違いなかった
やがて
有紀の視界の周りには
淡くベールがかかり
意識が失われていく・・
でも、そのベールは
これまでの 暗く冷たい闇のような感じと違い
今は 柔らかく暖かい陽射しのように感じられていた
有紀は
意思表示をすると
再び眠りについた・・




