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第三部 約束
対峙
『ピンポン・ピンポン・ピンポン』
亜樹は
有紀の自宅の
呼び鈴を押した
亜樹に
悲しみと怒りの心が
渦巻いている
その怒りは
自分自身に向けられた
後悔のようなもので
あったけれども
それが
最悪の結果を
幾度となく
亜樹の頭の中に描き
何も考えることができなかった
今
亜樹を動かしているのは
『有紀は絶対生きている』
この思い込みだけだった
人の気配があった
『どなた?』
『小椋です!
有紀さんは・・・
有紀さんは大丈夫なんですか?』
ドアが開けられた
『なぜ、あんたが知ってるのかな?』
そこには
不機嫌そうな
道雄の顔があった・・・・・・




