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私は
お仕事を通じて
あなたに逢える時は
夫の暴力も辛くはなかった
しかし
今 私は 夫の子を
身ごもっています
私の
身勝手な想いが
この子まで不幸にしてしまうのです
そう思うと
私の『想い』は
錆びたように
輝きをなくし
私を照らしてくれた
大切なものが
失われていきました
それは
私には
耐えられないことなのです
今 私は
光のない世界にいます
愛しい亜樹様へ
白石 有紀
有紀は
手紙を書き終えて
少しの躊躇の後
投函した
そして戻ると
静かに
睡眠薬に手をのばした...




