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愛しさの限界
愛しさの限界
8月初旬
有紀は時々 病欠するようになっていた
笑顔にも 以前の元気がない
ご主人は 相変わらず
帰りには迎えに
来られていた
私は気持ちを
抑えて接していたが
見ていられなくなった
『有紀さん
最近 元気ないようだけど
体調は大丈夫なの?』
『はい、大丈夫ですよ』
有紀は下を向いたまま頷いた
『どぉ⤴️明日 花火大会あるけど 一緒に行かない?
他にも 服飾の安惟さんとか 誘って』
『二人きりでは だめですか?
夜景の時のように』
思ってもみなかった
有紀の言葉に
私は
何かが崩れていくのを
感じた
そして
二人で行くことを約束した




