魔法というのはすばらしいね!
小鳥のさえずりで目が覚めた。いや、小鳥のさえずりが無くてもこの時間になれば
大体はおきれるのだ。俺はまだふかふかで暖かいベットに二度寝したい気持ちをおさえて竹刀袋を手に取りベットに別れを付けた。
外に出て村の中央にある井戸へと向かう、井戸からくみ上げた水を一口のみうがいしたあと顔を洗う。今度は村から少し出たところにある小さな草原に向かう。
距離はそんな離れてなく村からも目を凝らす必要もなく見つけれる場所だ。
ここに何をしに来たかというといつもの日課の素振りである。毎朝5時半ぐらいにおきて竹刀を振る、ただそれだけだ技の練習とかでもなく、ただただ振り上げておろすの作業を繰り返す。これを何百何千とやる。体の真ん中の正中線という物を
剣が辿るようにしながら。
かれこれ1時間くらいたっとところでうしろから呼ばれた
「シンヤさん」
と呼ばれたので振り返ってみるとそこにはリーシャがいた。
「おはよう、リーシャ」
と言うと
「おはようございます。シンヤさん」
と笑顔で返してくれる。あぁもしこうやって挨拶してくれるなら
2度寝して起こしてもらえば最高に良かったかも、
とくだらないことを考えていると
「お食事の準備ができたので、ぜひ食べましょう」
と言うので俺は頷く、そして竹刀を慣れた操作で片付ける。
竹刀袋を持ったまま村長の家・・・ではなく彼女の家に入る。
中はそんなひろくなく一人住むには十分な広さであった。
机の上にはパンやベーコン、スクランブルエッグ、サラダなどの料理が
並んでいる。どうぞといわれ席につき彼女も席に着いたとこで二人とも
手を合わせいただきますと言った。
どの料理もおいしくパンもいい食感でおいしかった
「うん、どれもおいしいね。これリーシャが?」
とたずねると
「はい、野菜などは自家製ですがパンはさすがに毎朝買いに生きます。」
と答える。毎朝こんなパンが食べれるなんて最高だなと思いながら
ふと気になった疑問を問いかけてみる。
「そういや、君の両親は?仕事とかでどっかいってるのか?」
と聞くと彼女はフォークをお皿の上におき少し暗そうな顔をする。
あれ、きいちゃまずいことだったかなと思い
「ごめん、話したくないならべつにいいんだ」
と言うと彼女は首を横に振る
「いえ、べつに隠すようなことじゃないですから」
と言ったそれから彼女は両親がいない理由を教えてくれた。
「私にも昔は両親がいました・・・だけどある日、村に盗賊がやってきて
私の両親は私を守るため犠牲になったんです」
と語ってくれた。なるほどと納得する、両親がいないながら
こうやって健気に元気に育った彼女を率直に尊敬する。
その後彼女はもう済んだ話です。そんな暗い顔をしないでください
と言われたので、そうだねと言って彼女と雑談を交わす。
食事を終えた後は家を出て素振りをしていた場所にいく。彼女もちょっと興味があるらしくついてきた。ここで今日しようというのは素振りではなく
魔法の研究である。回復魔法があんなに短くなったということはつまり
この世界の魔法は自分の考えじゃかなり他の異世界とくらべると遅れているようだ
まず魔力というものを探す。体に意識を集中させると心臓の裏に荒々しくも繊細なそこに何かがあることがわかった。
まずその魔力?を体に満たすようにイメージする。そしてそれが徐々に広がり
体のあちこちに満ちていく。全部にいきわたったところで体が軽くなる感じがした
「おぉ・・・」
と思わず感嘆の声を出してしまう。そして軽くシャンプする・・・つもりが大ジャンプになってしまった。5cmのつもりが軽々7mを超える。
あまりの高さに思わず
「う、うわあああああああ!」
そしてそのまま落下して森の木々にぶつかった
いてててと言っていると
「だ、大丈夫ですか!?」
と急いで様子でリーシャが駆け寄ってきた。
「うん・・・まぁ大丈夫」
と答える実際体にそこまで痛みもないしかすり傷もない。かすり傷もない時点で
これが身体能力の向上と共に身体の強度も上がっているようだった。
ひとまずこの魔法についてはここまでにしておこう。
そして次に取り掛かったのは攻撃魔法だ。
ここまでの時点で考えた結果、魔法は声に出さなくてもイメージするだけでもいいのかもしれないと考えた。
そして火をイメージする。すると予想通り火の玉が目の前に現れた。
そしてその火を大きくするイメージを思い浮かべる。
するとみるみる火が大きななりバランスボールのサイズになった。
そして今度はそれを分割するイメージをする。一つが二つにそして二つが四つに
とどんどん増やして結局火の玉は64まで膨れ上がった。
だがこの数を使うとすれば敵が正面から多数の場合にしか使えないので
もし囲まれた時は四つまでしかうまく操作できないことが分かった。
ふぅ・・・とさすがに魔力を使いすぎたかなと思い確認してみるとそんなことはなかった。ただ単に集中しすぎただけだったようだ。
そのころリーシャは俺の魔法を見ながらずーっと黙っていたのはなんでだろう
と思って聞いてみると
「あぁ、シンヤさんの集中を乱すべきではないと思ったので」
と若干焦りながら答えたのはおそらくさっきの魔法に驚いていたからであろう
そして正午あたりになったとこで、リーシャにお昼にしましょうか
と言われ頷き彼女のあとに続いた。
誤字脱字等ありましたら教えてください。