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2-2. 最初の言葉は
いよいよ狩りの仕上げだ。
私は彼の表情を覗き込もうとして、その異常に気付いた。
本来、瞳があるべき場所。そこは、血に塗れており…。
目を見開く私に対して彼はいつもとは違う、悲しそうな声音で呟いた。
「ごめんなさい」
***
突然回された腕に驚いていると、耳元に彼女の声が響いた。
ついに彼女と対峙する時が来たんだ。
待ち望んでいたはずのその瞬間が、今はとても悲しい。
彼女の顔を見れない悲しみ。そして、彼女を裏切った悲しみ。
僕は全ての思いを込めて、無言になった彼女に向けて口を開いた。
「ごめんなさい」




