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1-1. 電話の相手は

窓を開けると呑み込まれそうな暗闇が広がっていた。


僕はおもむろに電話を開くと、誰にともなく電話を掛け始める。

暫く待つと始まる、無機質なアナウンス。

それだけが僕にとっては外界との触れ合いだった。


デタラメな電話を繰り返し、何度もアナウンスを聞く。ある番号に掛けた時、電話の向こうに今までに感じたことがない異質な存在を感じた。

相手は一言だけ告げると電話を切った。


「私、メリーさん」


僕は通話が切れた電話を耳に当てながら長い時間をじっと過ごしていた。

気付けば僕は涙を流していた。


***


人は本当に愚かだ。

やってはいけないと言われている事に関心を持つ。

噂を広め、あまつさえ禁忌へと手を伸ばす。


私の元へと届く、ひとつの思念。私はそれを固定すると、いつものように愚者へとその言葉を告げる。


「私、メリーさん」


さぁ、人間との戯れを始めるとしよう。

私が辿り着くとゲームオーバー。

お代は魂で支払ってもらうとしようか。

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