第二話・出会ってしまった
「にゃあ?」
「?」
二人が―――出会ってしまった。
「にゃ!(こんにちは!)」
「!(あ、どうも)」
「にゃああ?(アレ、君猫だよね?)」
「?(そういう君こそ、ダンゴムシよね?)」
「にゃ、にゃああ(ぼく、ミナム。猫の言葉を話すダンゴムシだよ。君は?)」
「!、!!(私は、パオーナ。ダンゴムシの言葉を話す猫よ。)」
「にゃあにゃああ?(君はどうして、ダンゴムシの言葉を話しているの?)」
「!!!、!!!(そういうあなたこそ、どうして?)」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ここからは、ダンゴムシ・猫語に翻訳して書かせていただきます〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「ボクは、人間に殺されかけたけど、猫が守ってくれて、その猫に猫語を教えてもらったんだよ?」
「私も、人間に見捨てられたけど、ダンゴムシが守ってくれたの。そのダンゴムシに、言葉を教えてもらったのよ」
「僕たち、似てるね!」
「そうね、・・・・ミナム!」
「だね、えっと・・・・・パオーナ!」
「あはははっ!!!」
「ははははははっ!!」
雨の中で、二人は意味もなく笑っていた。
意味のない笑いでも、二匹は楽しかった。
長い間笑えなかった二匹は、笑えるだけで楽しかったからだ。
そのまま二匹は、満足するまで笑いあった。
やっと満足すると、ミナムはいった。
「僕たち、どうしようか?」
「そうね、どうしましょうか?」
「家もないし。」
「食べ物もないし。ん?」
パオーナは、ちょっと気になって、ミナムに聞いた。
「ねえ、ミナムには目標ってある?」
「うん!ボク、ボクを助けてくれたアクアにもう一度会いたい!!!」
「あたしは助けてくれたフアイにもう一度会いたい!!!!」
「そうだ!パオーナ!僕たち、旅に出よう!!!」
「旅!?食べ物も持ってくものもないのに!?」
「僕、人間のお金なら少しあるよ」
「なぜに」
「道端に、金色で中ぐらいのやつと、紙のが数枚おっこちてたから、博士に見てもらったの。そしたら金だった」
寂しい日本である。
「博士って誰よ」
「うーんとね、今は旅に出てるの。僕たちと同類」
「同類ねえ」
「それでは、旅の準備も整ったし、出かけるとしますか」
「ドコニ?ドウヤッテ?」
「それはのんびりゆっくり決めればいいさ。それよりも君のカタカナ発言が気になるボクですが」
「・・・・・・・気にしてほしくないぜよ」
前途は多難というが、ここは作者がちょっと改造して今の二人の心境を表現しよう。
前途はスーパーMAXで多難である。
なんかお笑いっぽくなりそうなんでここらへんで(笑)