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ちょっとエッチで可愛い妖猫と送る甘い生活  作者: 白田 まろん
第三章 スパリゾートへ行こう
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似合いませんか?

「パレオって言うな、腰に巻くやつがついてるのにしてくれねえかな」

「パレオですか?」


 ずい分以前になるがアイドルグループのSKB315が歌っていた『パレオはオリーブオイル』という曲で見たときに、なかなかエロかっ……もとい、可愛いと思ったのを覚えていたのである。歌詞にあった、オリーブオイルに浸したパレオを腰に巻くとなぜ夏になるのかは謎だったが、あれは絶対に梨依里に似合うはずだ。


「あ、なるほど、これは可愛いかも知れませんね」


 梨依里はパレオがセットになっている水着を見つけて手に取っていた。パレオだけ単体でも販売されているようだが、デザイン的にセットになっているものを選んだ方が無難だろう。腰に巻いてもいいし、ワンピースのように胸元から巻いてもおしゃれである。


「だろ? お前に似合うと思うんだよ」

「かまくん、私に似合うって言ってこの前も可愛い服いっぱい買ってくれましたもんね」

「ま、まあな」


 元が可愛い梨依里は基本的に何を着せても似合わないことはない。大阪のオバチャン御用達(ごようたし)のヒョウ柄のアレさえ似合うのではないかと思う。もちろんそれを着せるつもりはないが、見てみたいという好奇心がないわけでもない。


「私もかまくんに可愛いって言ってもらえると嬉しいんですよ」


 梨依里は両手にパレオ付きの水着を持って、胸に当てながら色んなポーズを取って見せる。まずい、萌え死にしそうだ。


「これとこれ、どっちがいいですかね」

「し、試着してみたらどうだ?」


 両方とも白基調の小花柄だが、一方はピンクでもう一方は水色である。どっちも似合いそうだが、俺としてはピンクの方が好きだ。しかし梨依里が着るなら両方見てみたい。


「かまくん、興奮しちゃいました?」


 少し鼻息が荒くなってしまったのを気取られてしまったようだ。梨依里はクスクス笑っているが、これはちょっと恥ずかしいぞ。


「い、いいから試着してこい!」

「はーい」

「あ、梨依里!」


 俺はスキップしながら試着室に向かう梨依里を呼び止めた。


「はい?」

「着終わったらカーテンを開けずに俺を呼べ」

「どうしてですか?」

「どうしてでもいいからとにかくそうしろ」

「……? 変なかまくんです」


 お前の水着姿を他人に見せたくないだけだ。そんなことを面と向かって言えるわけがなく、俺はぶっきらぼうに応えることしか出来なかった。


「かまくん、着ましたよ」


 声が聞こえたのでカーテンを開けてのぞき込んだ俺は、思わず鼻血が出そうになった上に前屈みになってしまった。水色の方を着て腰にパレオを巻いた梨依里の破壊力は凄まじく、家だったら間違いなくルパンダイブを決めていたことだろう。


「どうですか? 似合いませんか?」


 しばらく言葉を失ってフリーズした俺を、不安そうに見つめる梨依里が可愛くてたまらない。


「い、いや、その……すげえ似合ってるぞ」

「ホントですか? よかったぁ。じゃ、こっちも着てみますね」

「お、おう!」


 それから二度目の撃沈を食らった俺は、結局二着とも買って水着売り場を後にした。


「なんか二つも買ってもらっちゃいました。お礼に帰ったらファッションショーやりますね」


 俺は今夜寝られるのだろうか。

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