完結しても評価も感想も貰えない作品について考える
自虐しつつ、自作品を改稿・リメイクする際に役立てば良いなぁと思って書き残したものになります。
ご無沙汰しております。
今回はアレですよ。真面目に考えて書くけど自虐ネタ多数なので、そういうの苦手な人は要注意ですよ。
先日、10月から五ヶ月間連載していた作品が完結したんです。
それでまぁ結論から言いますと、完結時にそれなりにブクマがついていて且つ最終話を読んでくれた人数もそれなりにいたにも関わらず、評価も感想も殆ど貰えなかったわけです。
そこで、恥を忍んで親切な方々にアドバイスや批評を頂いたので、改稿版を書くにあたっての反省会も込めて、色々と考察?してみようかと思います。
それでは淡々といきます。
まずはじめに、これは感想や評価云々とはあまり関係ない、強いて言うならブラバされることを避けるうえでのポイントなんですが、
・難読漢字を使わない
小説書き始めの人や厨二病を患っている人が陥りがちなやつですね。
何故かかっこいいと思って読めない漢字使っちゃうやつです。
これ、読者さんからすると、読めない漢字でテンポが狂うわ調べるの面倒だわ意味不明だわで、マイナスポイントにしかならないわけです。
ルビ振ってればまだマシかもしれませんが、地の文にルビ振りまくるくらいなら開けって思われがちです。
厨二病全開の詠唱とか名称とかじゃない限りは避けたほうが良いです。
え? 偉そうに言ってるけど、お前が指摘されたんだろって?
そうなんですけど、私の場合はアレです。
女性視点では漢字を開いて語感のやわらかい言葉をつかった文章、男性視点では漢字多めの硬い文章、みたいに自分なりの拘りがあったんです。
自分の拘りを取るか、読者さんの負担を減らしてブラバを防ぐか、どちらを選ぶかと言うお話ですね。
ここから本題に入ります。
今回のお話の叩き台になるのは拙作「狼伯爵の花嫁(以下「狼嫁」)」となります。
R18の女性向けダークファンタジー(自称)なのでなろうには掲載されておりませんが、色々と情報整理しつつ分析()してみようと思います。
狼嫁は、誰にも言えない秘密を持つヒロインがヒーローである狼伯爵の元に嫁いだものの、理由もわからないまま冷たく突き放されたり気まぐれに優しくされたりとヒーローの身勝手な行いに翻弄されながらも、めげずに頑張って想いを通じ合わせるお話です。
ヒロイン視点の薔薇の章、ヒーロー視点の狼の章、終章で構成されており、狼の章は殆ど薔薇の章の内容をヒーロー視点でなぞったものになっています。
というわけで、さっそくここでひとつめの評価&感想がつかないのポイントです。
1)構成の問題
女性視点で鬱積したものが男性視点で発散される。
ここまでは良いのですが、同じ時系列を繰り返す&男性視点のわりと序盤で溺愛がわかってしまうので、中弛みしてしまう。
また、ヒーローとヒロインの想いが通じ合うのも男性視点なので、女性の読者は一歩引いた客観視した状態で「よかったね」状態になる。感情移入して盛り上がった状態にならない。
結果、勢いが失速して感想を書こうと思うほど突き動かせられないのではないか、と。
実際に書いてるほうも女性視点と完全に一致してるシーンは書くのが大変というかつまらなかったので、読んでる側も同じだったんだろうなと思います。
解決策としては
①男性視点を本編後の番外編にする
②女性視点と男性視点を適所で入れ替える
このパターンかなと思いました。
初期プロットでは①の予定だったんですが、本編を書きながらヒーローの舞台裏の行動を妄想していたら男性視点を書きたくなってしまって我慢できずに書いてしまったという、行き当たりばったりなところがマイナスに働いてしまったのかもしれません。
②に関しては、この作品が女性視点と男性視点を完全に分ける実験を兼ねていたのでどうしようもなかったという部分もありました。
改稿する際には、良く使われる女性視点と男性視点が適所で切り替わるスタンダードなタイプにしようかと思いました。
2)読者の《欲》を満たそうという感じがしない
これは自作品には本当にありがちなお話なんですが、作者が読みたいものを書きたいように書いているので、読み手を気持ち良くするようなことに気を回してないみたいな。
もちろん「読みやすい文章や背景や登場人物の仕草、思考が読み手にきちんと伝わるように」とは考えながら書いているのですが「読み手が読んでて楽しいように」とは考えていないんですよね。
ですから、別の回でも書いたように、長いストレス展開を書いてしまうし、ヒロインを必要以上に持ち上げたりもしない。
でも、人気のあるweb小説って作中での扱いは別にして、基本主人公は褒めそやされているんですよね。
これは結構大事なのではないかと言われました。
なろうで言うなら「俺tueee!」「私sugeee!」というやつです。
やっぱり読んでて気持ちがいい作品のほうが感想も評価も付くんじゃないかというお話でした。
3)作者と読者の認識の違いによるタグ詐欺状態
これは目から鱗というか、自分では全く気が付かなかったのですが、ハッピーエンドで書いたつもりが読み手によってはメリーバッドエンドな印象だったようで、これも完結時に感想・評価が付かない大きな原因になっているのかもしれないなって思いました。
いちゃラブハッピーエンドを期待したのにとんでも展開なメリーバッドエンドだった……まあ、感想書く気にはなりませんよね。苦情なら書くかもしれませんが。苦情でも良いから感想欲しかったですが(乞食)
まとめると、
1)感情移入先が行方不明で勢いが失速した状態でエンディングを迎えてしまう
2)読後に欲が満たされない
3)予め読者に期待させていたエンディングを迎えていない
こんな感じでしょうか。
難しいです。
多分的外れな解釈もしてる気がします。
因みに、作者の妹にこの話をしたら「またとんでも思考の話書いたんでしょ」って軽くあしらわれました。
とんでも展開かもしれないけど書いてみたかったんだもん(´;ω;`)
あーあ、このイマイチ受けないネタばかり考える私にもそのうちコアなファンが付かないかなぁ……
なんつって。
……やっぱり駄目ですね。
批評を頂いてすぐに書き出さないと忘れてしまうことが滅茶苦茶多い orz
他にもストーリーラインや設定部分の見直し等での細かい指摘をいただいたので、改稿の際にも新作を書く際にも活かしていけたら良いなぁと思いました。
途中で力尽きた感満載ですが、今回はここまで。
※この回で扱った「狼伯爵の花嫁」はエブリスタで公開されているものと同じ作品になります。現在ムーンライトノベルズには掲載しておりません。
また、小説家になろうに同タイトルが投稿してありますが、そちらは叩き台にした作品のR15改稿版となっております。