The finger marks.
疲れ切って開けるドア
むっとむせかえるような湿気
濡れた壁一面に
漂う君の自己主張
ガラスに写った小さい君の
たどたどしい遊びの跡
声をかけても帰ってこない
とても稚拙な指の跡
だからって
明かりのついてないこの部屋で
君がいた痕跡を目にするなんて
こんなに冷たいことはない
だからって
人気のないドアの向こうに
君がいた痕跡が待っているなんて
こんなに冷たいことはない
まるで夏の怪談のよう
意地悪な笑顔が
待ち構えているのが見えたよ
誰だってあるでしょう?
風呂場のドアを開けたら、ガラスにペタペタとついた手の跡が目に入ったこと。
びっくりだよ。
ありがとうございました。