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魔眼の使徒  作者: vata
第一章 始まりの詩
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カノジョノジジョウ3



 チャットルームでのやり取りが私の思考としてフィードバックされる。


高速詠唱リーディングスペル!」


まずはお決まりのこの呪文……授業でも使うから無詠唱で使える強化系シリーズの一つだ。

続けて「属性耐性レジストエレメント」を発動…これからが本番だ。




     ********




 紫音が戦闘体制に入ったのを確認して、ラプラスに合図を送った。

周囲の風景が波紋を打った様に歪み、無限に広がる荒野に変わった。


「この方が気兼ね無く力を出せるだろ?」


周囲の変化に驚く紫音にそう告げた。


「…気遣いどうも…」


やや皮肉めいた返事で返された。

相当力入ってるな……


そう思った瞬間 紫音が動いた。


「……レイン銃弾バレット!」


高速詠唱で繰り出されたのは水系攻撃呪文だった。

超高圧で圧縮された無数の水の弾丸が正面から襲いかかった。


カイルは体を捻り着弾点をかわしてゆく……


(…追い込む気か…)


その軌道から 自分が追い込まれていると知りながら、紫音の力を見たいが為にあえてその誘いに乗っていた。


氷結突槍アイシクルスピア!」


カイルの着地先から無数の氷の槍が突き出てきた。

しかしカイルはそれらを掻い潜り、片腕で着地すると両足の回転を利用してその全てを粉砕した。


安全圏に脱出したと思ったのも束の間、目の前を真空の刃が掠めていった……「真空刃(エアロスラッシュ」)だ。


「おぉっ!あぶねー」


と 言ったもののまだまだ余裕だった。

が 紫音を見るとそこに姿は無かった。


「まだまだこれからよ」


背後から声がした 振り返ると右手を降り下ろす紫音が見えた……この移動速度……(瞬雷)か?

咄嗟に両腕でガードするが……


暴風球サイクロンボール!」


紫音の手に握られていた魔導球が解放された

凄まじい衝撃が体内を駆け巡る…体内に発生した乱気流のせいで、肺の中の酸素が吐き出され上手く呼吸が出来ないでいた…悲鳴を上げる体を踏ん張り弾き飛ばされる事だけは耐えきった。

しかしそのダメージは深刻でその場から身動きする事が出来ないでいた。


(…なかなかやってくれるっ!)


次が来る前に回避を……

しかし、それは間に合わなかった

気が付くと既に両足は地面より現れた鎖に絡め取られていた。


大地ガイアチェーン


呪文の発動と共に無数の鎖が地面から現れカイルの体に巻き付き、その自由を奪い去った。

この連帯感ある攻撃はあらかじめ緻密に計画されたものだと確信する……?!

頭上に巨大な氷塊が現れる……押し潰す気かっ?!カイルは慌てて防御の為の…………氷塊が溶け始め滝のように降り注いだ。


(何なんだこの攻撃は!?)


気が付けば紫音は距離を取っていた

……!?…まさか!!


「…時間だよ…言ったでしょ?痺れさせてあげるって!」


カイルの周囲に魔方陣が現れる……時限式のトラップ魔方陣だ……


「…やられたな」


 いまいちその使用目的が判らなかった「属性体制レジストエレメント」はこの雷属性に対するものだったのだ……自らもダメージを受ける覚悟で……

魔方陣が輝き雷が迸る。

放電結界スパークフィールド

微弱な電気を放電し、相手の動きを封じる初歩の魔法だった。

しかし、全身水浸し、体は金属でがんじ絡め…今のカイルには防ぐ手立ては無かった。

激しい雷光が迸り彼の体を容赦無く蹂躙した。

歯を食い縛り悲鳴を上げない事が唯一の抵抗だった。


(特殊な魔眼だからと 強力な呪文ばかりを警戒したのが裏目に出たな……前回のイリュとの戦いでこの結果は予想出来た物だったが……これで確信できた。おそらく彼女の魔眼は……)


放電が収まり彼を縛る鎖が砂となって消え去った。

カイルは静かに地面に倒れこむのだった。



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