表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
信長のアレを千回クリアした俺が戦国最強の軍師に転生して甲斐の虎に会いに行ったら、赤べこだったんだが(ていうか、男だらけの温泉回なんて誰得なんだよ)  作者: 犬上義彦
第6章 雪山の死闘

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

63/107

第6章 雪山の死闘(6-1)

 諏訪までの道中は雪かきもおこなわれ、武田の護衛もつけられて快適な旅だった。


 伊那谷へ入ったところで雪が降り続き、俺たちの歩みは極端に遅くなった。


 護衛はなくなったが、それでも武田家の配慮で宿場ごとに連絡がついていたおかげで、道中それなりの便宜を受けることはできた。


 街道筋にデイブが伝えたスポーツドリンクで体力を回復し、宿場ではその土地のもてなしを受けた。


 俺は馬場信房にスポーツドリンクの配合割合について手紙を書き、武田の家臣に託した。


 また、長篠の秀吉と清洲の信長にも、このたびの会談について成功したことを手紙に書いて足の速い吉三郎に先に行ってもらうことにした。


「雪道なんであまり進めそうにありませんが、なるべく早く届けます」


「お願いします」


 吉三郎を送り出した日から、雪はどんどん激しくなり、道も分からないほどすっぽりと谷が埋もれてしまうようになった。


 俺の脳内モニターに表示される天気予報に寄れば、この天気は三日ほど続くらしい。


 遭難しそうな天候で足止めを食らった俺たちはしかたなく宿場で無駄に時を過ごしていた。


 この時代には娯楽がない。


 そもそも、時間があるなら何かしらの作業をしたりして物を作ったり修理したりして生活の足しになることをしなければならないのだ。


 だが、旅の途中の俺たちは体を休める以外にすることがない。


 ただだらだらとしているうちに、逆に体がなまってくる。


 美月の配下たちは博打を始めたようだが、俺は眺めているだけで参加しなかった。


 そんな俺たちから距離を置いて美月は壁にもたれてただじっとしていた。


「退屈ではないか」


 俺がたずねてもかすかに首を振るだけだ。


「よけいなことをしなくていいし、考えなくていい。楽だ」


 多くは語らないが、盗賊を率いていたときに比べたら、生活の心配をしなくていいとか、捕まったり殺されたりといった命の心配をしなくていいから、ということなんだろう。


 三日後、天気予報通り雪がやんだが、道は雪に埋もれていてすぐに出立できるわけではなかった。


 昼過ぎに村人の往来で雪が踏み固められ、なんとか出発できたものの、やはり一里(四キロメートル)も進めないうちに日が暮れてしまった。


 次の宿場まではたどり着けなかったから、その日は寺に宿を借りた。


 寺の住職は飯は出せないという条件で受け入れてくれた。


「何も出せず、申し訳ありませんな。なにしろこの雪で、蓄えも尽きておりましてのう」


 いきなり大人数で駆け込んだのだから贅沢は言えない。


 逆に俺はいくらかの金を寄付して感謝の気持ちを伝えた。



感想・ブクマ・評価ありがとうございます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ