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ココアのような恋物語  作者: 夏輝 陽
プロローグ
5/29

ゆきキャン


 「ここで見る夜景、一番好き」


 優しく微笑みながら、かなたさんはそう言うけど、軽く嫉妬してしまった…夜景に


 イタズラを含め———


 「…私と、どっちが好きです…か?」


 「そこ張り合う!?」


 張り合ってしまった…

 今更ながらに恥ずかしくなり


 「…すみません、冗談言ったつもりなんですけど…」


 自覚するくらい赤面している事に気付き、顔をなるたけ見られないよう俯いけど———


 「…()()()()()()、可愛いと思う」


 突然そんな事言われ、あまりの嬉しさにかなたさんを見つめる…


 ああ、この人の事好きだと改めて実感した


 「夢、じゃないよね…」


 そう言うかなたさんに対して


 「夢じゃ、ないですよ…?」


 唯希はそう言って、恥ずかしさを我慢し渾身の想いで手を重ねる———






 一分が経ち…たった一分だが、彼女に対してはされど一分だった


 変な冗談やらなきゃ良かった…!


 顔を真っ赤にしながら俯いてる少女がひとり


 返信が来ないのを不安に思い、勝手に自爆していた


 先程送った覗きスタンプのプチ事件から後悔し、恥ずかしくなり俯いている


 陰キャって調子に乗って暴走しては勝手に後悔しがちですよね…


 心の中で呟いた


 因みにツイッターはROM専なので呟かない


 数分は既読したままスルーされてる…


 なんて思ってたけど、さっきのやりとりを読み返して気付く


 あ、そういえば本当にお風呂に行ったのかな


 お風呂でのやり取りは、冗談のやり取りだったと決め付けたが為、中々察せなかった大袈裟な女の子である


 因みに送られた本人は全く気にしていない


 寧ろ風呂でのんびり寛いでいる


 取り越し苦労だったようです…と冷静になった



 自分もお風呂の支度をして、備え付けのお風呂へ向かう


 部屋の対面の夏向がいる部屋

 その風呂とは違う造りになっており、主に大きな違いは、こっちの部屋だけ内と外に湯船が設置されていてる


 露天風呂もこっちの風呂の方が大きいが、見晴らしはあっちの方がいいという


 因みに露天風呂付きの部屋は、早い者勝ちの奥の二部屋限定だとか


 でも一階にはみんなが入れる男女別の大浴場があるので、備え付けのお風呂よりもとても豪華な造りになってる


 景色も綺麗で私もたまに利用している



 決して大きくもないふたつの乳房、小さい頃に身体に施されたムダ毛の一本もない細身で綺麗な裸体を露わにし、軽くシャワーを浴びて露天風呂へと向かう


 今日一日の出来事を思い出しながら、湯に浸る



 この旅館のポイントはグランピング感覚で楽しめること


 門限内に帰ってくるのなら外出が許可されており、キャンプするには快適に楽しめる山がある


 ここに来て三日目までは、ほとんどキャンプして楽しんでおり、暗くなったら門限内に旅館につく

因みに門限は二十二時だ


 手持ちの食材が尽きてしまったので、四日目からは旅館の食事処で、お昼を済ませてから山に入りキャンプをする


 自然を満喫し、夕方になったら戻ることにしている…以前よりキャンプする時間は短くなったけど、それでも満喫している


 それとこの旅館は、長期滞在で割引きがつくと言うので、言うなれば至れり尽くせりの高級マンションみたいな住める旅館だ


 1ヶ月の長期滞在を予約したけど、他に宿泊客が来なければ延長するかも…


 そんな思いを起こす程、唯希にとってはこの旅館は大のお気に入りだ


 今日も夕方まで楽しんだキャンプの情景を思い出し、それから夕飯での出来事を思い出した


 いい人だったなぁ…顔も、いい感じだった


 面食いではないけど、毎日手入れしているのが伺えて、その努力は唯希にプラスポイントを与えたようだった


 大分人見知りな唯希でも、夏向の事は少し気になる相手だった———




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