転生へ
神様遭遇回です。
マシンガントークする人の相槌って大変だよね、、、
~プロローグ2~
気がつくと何もない真っ白な部屋?で寝ていた。
「ああこれが死後の世界ってやつなんだろうな、、、」
次の人生は贅沢したいなんて言わないから、友達と買い食いしたり遊びに行ける程度にお金に困らない生活ができる人になりたいなぁ。
そんなこと考えつつボーっと周囲を眺めてみる。
誰もいない、、、、あれ?神様的な人か閻魔様的な人がいるんじゃないのかな?
しばらくすると、突然目の前が光り始めた。
僕は思わず目を背ける。10秒ほどして光が収まったみたいだ。
光の原因を探ろうとしてみると、1人の青年?が立っていた。
僕は、突然現れたことよりも、青年?の読めない感情に驚愕する。
なんで?何考えているか全然わからない、、、やさしそうに微笑んでいるけど、その真意が一切読めないのは初めてだ。17年間で培った顔色リーディングが役に立たないなんて、、、、
「やぁやぁ、ようこそ。ここは、君の想像通りの場所だよ。だから、俺は神様という認識で間違ってないね。残念ながら、閻魔様的な人はいないね、そもそも俺と管轄が違うからさ。
まぁ、聞きたいことはたくさんあるだろうけども、君にはとある世界に生まれ変わってもらうことにしたよ。
所謂異世界転生ってやつさ。しかも、テンプレ通りの剣と魔法のファンタジーな世界にさ!
どうだい?俺のことなんかより興味出てきただろう?」
そんな驚いている僕をよそに、青年?は、話し始めた。まさにマシンガントークといってもいい。
神様は身振り手振りが大きく、さぁリアクションしろとばかりに僕の反応を待っている。
「何を考えているんですか?」
「大人の事情ならぬ神様の事情ってやつさ。こっちの事情に巻き込んでしまうことは、多少なりとも申し訳ないからね、比較的いいとこに転生させてあげるし、君の本質にあったスキルをあげるから、それで許してね。
まぁ、安心してよ。簡単には死なないよ。だって神である俺が転生させるんだ。簡単に死なれちゃ、こっちも意味がないからさ。
それから、前世の記憶は君が三歳になるまで封印しとくからね、仮にも思春期の男の子が授乳とかおしめの取り換えは恥ずかしくてたまったもんじゃないだろうし、あっちの世界の言語を習得するには日本語覚えてたら理解しづらいだろうからね。
これで君の疑問は解消できたかい?さっきから俺のことを観察してるみたいだけど、残念ながら無駄だよ。仮にも俺は神だ、矮小な人ごときに読まれるようなことはないよ。
まぁ君の前世での人生を考えると、仕方ないことかもしれないね。新たな人生では、君次第だから頑張りなよ?」
僕の疑問にもちゃっかり答えてくれているあたり、神様はそつがない。
途中から、読むことあきらめていたから、マシンガントークは理解するのでいっぱいいっぱいだったけど、、、なんだか僕を慮ってくれたのは感じたからいい神様なんだと思う。
「わかりました。ありがとうございます。頑張ります。」
だから、とりあえず感謝する。
「そうやって、自分の意見を飲み込むことは君の良いところでもあり悪いところでもある。言いたいことがあったら言ってもいいんだよ。矮小な人の言葉で癇癪を起すほど、俺は器が小さいわけではないからね。まぁ神の中にはたまに、癇癪を起すやつもいるけどね。
それじゃあ転生しようか、頑張ってね!」
あぁやっぱりこの神様はいい神様なんだな、、、マシンガントークはちょっと疲れたけど、いい神様だってのはよくわかったから、この人に任せとけば大丈夫なんだと思う。
頑張って新たな人生生きてみようと思った。
「うん、その決意はいいことだ。あっちで何かあったら教会に行くといいよ。俺か他の神にあえるかもしれないし。」
神様は、自然に僕の考えを読みとり応えてくれる。
そうすると、僕の周りが光り始めた、、、これから転生するんだろうな。
「じゃあ、新たなる人生に幸があらんことを、、、またね~~~!!」
そして、ぶんぶんと手を振る神様が見えなくなっていった。
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誰もいなくなった場所には神様だけが取り残された。
「さぁて、頑張りなよ。これは俺のワガママなんだからさ」
それは、誰かに向けた言葉ではない
世界を管理する神の一柱として見守っていた彼の独り言だった。
次回から転生本番です。