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氷の滅慕  作者: SH
三章 死線
43/251

殺戮の夜



 城塞都市ガルナの東門から一刻(約三十分)ほど歩いた街道沿い。エミリアたちは別行動を取っている二人の魔族を待ち構えていた。

 この場から南の森に踏み入れば、魔族の斥候が拠点としている小屋までたいした時間はかからない。


 さきほど別れたばかりの強襲隊には、まだ子供ともいえる少女が二人混じっていた。あのような半端な戦力で討伐任務を遂行することが出来るのか、エミリアはいささか懐疑的だった。

 彼女はギルドの戦士たちの中でも古参の部類に入る。魔族との戦いも今回で三度目だ。それは、恐るべき力を持った敵との戦いにおいて、二度も生き延びたことを意味している。

 経験豊富、とまではいかないものの、五人の戦士たちの中ではリーダー格であった。


 エミリアは豊かな胸元へと流れ落ちる金色の巻き毛をかき上げた。かるく(おとがい)を振り、後頭部で一つにくくる。

 冷たい外気が形のよい額を、そよと撫でていく。程よい高揚感の中、切れ長の目を前方へ向け意識を研ぎ澄ます。


「近づいて来ている。気配は二つだ」


 魔導士が警戒の声をあげた。

 言われるまでもなくエミリアも気づいていた。敵の接近を知っても、その碧眼(へきがん)から冷静さは損なわれない。

 彼女の美しい顔からは過度な気負いも感じられず、剣を抜き放つ仕草も落ち着いたものだった。


「見えてきたわ」


 エミリアは薄めの唇をかるく舌で湿らせた。戦士としては少し細すぎる肢体をたわめ、腰を落とす。

 俊敏さと柔軟性、そして持久力に秀でた彼女は、アルフラと同じタイプの戦士だった。


 暗い街道の先に、たいまつのような赤い炎が二つ生まれた。おそらく、なんらかの魔法を行使したのだろう。

 すでに魔導士は結界の詠唱を始めている。

 二つの炎が大きく揺らめく。辺りは暗いため、距離感が掴みにくい。


「鬼……火――!?」


 戦士の一人が呻くような声を吐きだした。


――鬼火?


 エミリアには聞き覚えのない単語だった。油断なく魔剣を構える。夜目にも白い、己の肌が粟立つのを感じた。


――これは……


 嫌な感じだ。

 今までに覚えのない、差し迫った焦燥感が背骨を這い上がってくる。

 突如――鬼火と呼ばれた炎が、凄まじい速さでこちへ迫ってきた。

 エミリアは大きく左右に足を開き、地に着くほど上体を倒す。その頭上を高温の物体が駆け抜ける。


 鬼火はそれぞれ、魔導士と神官を狙っていた。詠唱を中断した魔導士が横へ飛びのく。その肩を掠めるように通過した鬼火が、高速で旋回し背後から襲いかかる。


「ゴッ……ォ……」


 魔導士の胸部を鬼火が貫いていた。

 一瞬だけ苦悶に身をよじらせるが、絞りだすような呼吸が漏れ、すぐに動きを止める。その胸には拳大の穴が空き、焼け焦げた傷口からは白煙が上がっていた。


 強い魔力耐性を持ち、抗魔の護符を身につけた魔導士が――わずか一撃。

 さきほどまで地を転がり、鬼火から逃れようとしていた神官の方でも、よく似た結果が出ていた。


 エミリアの判断は早かった。切羽詰まった焦燥感の正体に思い当たったのだ。


「引くよ! 森に入って強襲隊と合流するわ!」


 森の中からは、まだ戦いの気配は感じない。急げば間に合うはずだ。

 目前の魔族を引き連れて行けば、強襲隊も危険に晒してしまう。が、足止め役である自分たちが全滅してしまえば本末転倒だ。


「逃げるな。戦えい!」


 野太い声が響くと同時に、先頭を切って森へ駆け込もうとしていた戦士の身体が三つに分かれた。


 エミリアたち四人はびくりと足を止め、息を呑む。


 両腕と共に、左右の胸からわき腹にかけての肉を大量に失った戦士が、湿った音を立てて崩れ落ちた。

 もがく戦士の妙に細くなった上半身。その両脇から、生命維持に欠かせない重要な臓器がこぼれ出る。


「ひっ――」


 エミリアの喉に悲鳴が絡む。

 仲間の末路に恐怖した訳ではない。

 己のすぐ真後ろに存在する圧倒的な死の気配。今までに戦った魔族とは桁違いの力を持ったそれに対し、本能が絶え間無い警告を発し続けていた。


「――戦え」


 もう一度、声が死を要求する。

 エミリアは振り向けない。


 知っているのだ。


 草食動物が初見で、肉食獣を抗うことの出来ない致死の相手と見分けられるように、エミリアは悟っていた。


「オオォォォ――――!!」


 恐怖と緊張に耐えきれなくなった戦士の一人が、振り向きざまに背後の敵へと斬りかかる。


――あっ、ばか


 振り向いたら…………


 ぱんっ。と、その場にそぐわぬ軽快な音が響いた。


 風が唸りをあげる。

 エミリアの背に、湿った細かいナニかが無数に叩き付けられた。濡れた音をたて、それが張り付く。

 湧き起こった強い風圧に押され、エミリアは思わず振り返ってしまう。


 視界が朱く染まっていた。仲間であった物の体内を循環していた液体が、霧状になり舞い上げられている。

 目の前には、冗談みたいに長大な岩のこん棒を手にした魔族。額から一本の角を生やしたその姿は、食人鬼(オーガ)にも劣らぬ巨躯であった。


 その魔族がエミリアの身体よりも質量のある岩棒を、軽々と一振りする。

 ふたたび旋風が巻き起こり、岩棒に絡み付いた血と肉片が大地に飛び散った。


呉爛(ごらん)殿。早く済ませましょう」


 呉爛と呼ばれた魔族の後方に立っている細身の男が、控えめに声をかけた。

 男の眼が戦士の一人に向けられる。


 ――瞬間。大気がゆらぎ、不可視の刃が翔けた。


 戦士の身体が三つに分かれた。今度は縦ではなく、横に三等分だった。


 エミリアの右隣で、頭と上下の半身とになった戦士が、ぐちゅりと地に落ちた。

 次に、岩棒がふたたび振るわれた。

 軽い破裂音と共に、上半身を失った左隣の戦士が後ろへ倒れる。


 一人立ち尽くすエミリアの端正な顔立ちが、泣き笑いに歪む。


 あまりにも――あまりにも一方的すぎる殺戮。

 訓練の日々を共にした、常人よりも遥かに高い身体能力を持つはずの仲間たちが、あまりにもあっさりと殺されていく。

 人間は魔族と対峙したとき、理不尽さすら感じるほどに無力だった。


 そして、そのあまりにも理不尽な存在が――エミリアの前に立つ。


 次は、自分の番だ。

 頭の芯が引き攣るように冷たくなり、視界がきゅうっと狭まる。

 世界から色が失われ、全ての景色がゆっくりと流れた。

 神経が研ぎ澄まされ周りの動きが遅く感じた、のではない。


 人は死に直面したとき、強い恐怖を感じたとき、自己防衛の本能が働き、血液中の凝固成分が過剰に分泌されることがままある。脳から発せらるその指令は、予想されうる出血に備え、生存率を高めるためのものだ。

 しかし、同時に交感神経に乱れが生じ、五感の機能は著しく低下する。そのため視覚の処理速度が状況把握に追いつけず、細切れのスローモーションのように見えてしまうのだ。


 また、全身の筋肉が弛緩するため、戦場においては往々にして起こりうる事態がある……


 震える膝が体重を支えきれず、エミリアはすとんと腰を落とす。

 脱力した身体には力が入らず、股間に熱い流れを感じた。



 筋肉の弛緩が引き起こした「恐怖失禁」と呼ばれる生理現象であった。





 軽くため息をついた呉爛(ごらん)は、いまいましげな目つきで女を見下ろした。


 恐怖に捕われ糞尿を垂れ流す女は震え、無傷であるにも関わらず立ち上がることすらしない。


「呉爛殿」


 凱延(がいえん)から斥候の任務を授かった同僚である張旋(ちょうせん)が声をかけた。


「ん? ああ……森の方でも戦いが始まったようだな」


 こちらでの戦いは、すでに終わろうとしていた。


 普段から呉爛たちの様子をうかがうだけで、近づいて来ようとしない魔術師たち。この夜に限り、こちらの接近を感知してなお、逃げるそぶりを見せなかった。ついに会敵した時は歓喜もしたのだが――あまりにも呆気なさすぎて失望しか感じない。


「立て。そして戦え」


 みずからの排泄物で地面を汚しながら這いずる女に命じる。

 女は涙を流しながら尻でずり上がり、すこしでも呉爛から距離を取ろうとしていた。命乞いの言葉を発することすら出来ないほど怯えている。


 周囲には肉片と臓物が散乱し、すっぱいような酷い臭気が立ち込めていた。女の仲間である四人の戦士と神官、そして魔導士だった者の残骸だ。


「戦って死ね」


 魔族達の間で、非常に好まれている言葉を呉爛は投げかけた。

 幼子がいやいやをするように首を振る女に、呉爛はもう一度ため息をこぼした。

 そして手にした岩棒を横薙ぎに叩きつける。


 柱のようなごつごつとしたそれに打たれ、女の上半身が飛び散った。

 凄まじい一振りに巻き起こった旋風が血煙りを吹き上げる。


「なんとも味気ないな」


 巨大な岩棒に絡み付いた女の内容物を、地面に擦りつけて落とす。


「ならば森へ向かいましょう。あちらには手応えのある者もいるやも知れません」


「ふむ。あまり期待は出来ぬがな」


 元々は東部の出身である呉爛が、凱延の配下となったのは二年前の事である。

 北部と中央の戦いが始まった時、その戦火に誘われて東から流れて来たのだ。

 戦いを望む呉爛は、より劣勢と思われた北部の魔族に加担した。


 故郷では、鬼、鬼魔とも呼ばれる彼の種族は頭部に角を有し、総じて巨大な体躯をしている。そして非常に高い戦闘力と魔力を誇っていた。凱延からも重用され、今回の斥候任務においても、戦闘要員として絶大な信頼のもとに送りこまれたのだ。


「しかたあるまい。ひ弱な人間共が殺し尽くされぬうち、急ぐとしよう」


 呉爛はとてつもない重量の岩棒を担ぎ、その巨体からは想像もつかないような身軽さで森の中へと駆け入った。

 その後ろを着かず離れず追いかける張旋が、意外そうな口ぶりで呟く。


「おやおや。流湖(りゅうこ)可砕(かさい)はなかなか手こずっているようですね……二手に分かれているようだ」


「ならばこちらも分かれるか」


 戦いの気配へとだいぶ近づいている。前方から白い閃光が瞬いた。おそらく魔導士がなんらかの術を行使したのだろう。


「そうですね。私はちょこまかと動き回っている方へ行きましょう」


「よかろう。これは存外、楽しめそうだ」


 呉爛は人間に多くを求めてはいなかった。ただ、逃げずに立ち向かって来さえしてくれれば充分だ。本当に楽しめる戦いなど、人間相手に望みうるものではない。



 彼にとって人間など、その程度の存在だった。





 シグナムとルゥは左右に分かれ、疾風の速さで魔族との距離を詰める。

 魔族の瞳が、分かれた標的の間で迷うように揺れ動く。しかしそれも一瞬。周囲に舞う石槍が、半数づつ別々の標的へと先端を向けた。


 シグナムは横へ転がり七本の石槍を避ける。その内の一本が頬を掠め、焼けつくような痛みを残す。


 無謀にも、前へ出ながら石槍を避けようとしたルゥは、直撃だけは避けたものの、浅い傷を無数にこしらえていた。

 しかし、ルゥの方が正解だった。

 魔族はすでに次の石槍を生成し終え、次射の準備を整えていた。


 横に避けるのでは駄目なのだ。それでは狙い打ちにされるだけ。被弾を覚悟で前へ出て、自分の間合いに入らなければ、結局のところ的にされるだけなのである。


「チッ」


 鋭く舌打ちしたシグナムが、身体の正中線を護るように長剣を構え、ふたたび襲い来る石槍へと飛びこむ。

 鋭い切っ先が(かす)め、わき腹の肉を薄くえぐり取っていく。それでも歯を噛み締めて痛みを黙殺する。


 二人が血塗れになりながらも斬りかかろうとした瞬間――凄まじい勢いで地面が爆散した。

 大量の土砂が舞い上がり、シグナムとルゥの体を打つ。


 さいわい、硬い岩石などが含まれた地層ではないため、たいしたダメージは受けていない。――が、大きく態勢を崩してしまう。


――しまった……


 石槍の脅威にばかり目がいきすぎて、その他の攻撃手段にまで対応が追いつかなかった。

 危険を感じとった己の本能に従い、シグナムはそのまま地面へ倒れこむ。


 治まりかけた土煙を穿ち、飛来した石槍が頭上を翔けた。

 転がりながら立ち上がったシグナムの目に、絶望的な光景が映る。


 血まみれの肩を押さえてうずくまったルゥ。そして、すべてがこちらへと尖端を向けた十数本の石槍。


「目を閉じて下さい!」


 絶妙なタイミングで、背後からフレインの叫びが聞こえた。


――馬鹿野郎ッ!! まばたき一つで死ねるこの状況で目を閉じろ、だと!?


 目の前の魔族より、フレインを殴りつけたい衝動に駆られながらも、シグナムは反射的に瞳をつむる。


 さきほどの爆発にも劣らない激しい破裂音と同時に、瞼の上からですら網膜を焼きかねない閃光が、周囲を白く染め上げた。

 肌をなぶる熱気が引くのを感じ、シグナムは目を見開く。


 魔族も顔を覆っていた腕を下げる。

 フレインの警告を耳にし、とっさに目を閉じていたのだ。


 初めて一つのチームとして戦うシグナムたちは、致命的なまでにお互いの連携が取れていなかった。

 こればかりは経験がものをいうので、フレインばかりは責められないだろう。


「くそっ! 声に出して言っちまったら目くらましの意味ねぇだろ!」


 怒鳴りながらも射ち出された石槍を斬り払い、魔族へ肉薄する。避けきれなかった石槍が胸に突き立ち、強い衝撃と激痛を感じた。

 アルフラやルゥであれば、おそらく致命傷だっただろう。しかし、シグナムの分厚い胸が重要臓器への損傷を阻んでいた。

 奥歯を食いしばり強引に長剣を振り降ろす。

 視線の先には目を見開く魔族の顔。頭をかばうように腕が掲げられる。


 勝利を確信した。


 そのシグナムの背を熱い衝撃が打ち据える。


「――グッ!」


 肺の空気が押しだされ、前のめりに地面へ倒れる。

 何が起きたのか理解出来ず、シグナムは苦悶の中でもがき、立ち上がろうとした。


「可砕、何を手間取っている……ほう。息があるのか。素晴らしい耐性だ」


 背後から、感嘆の混じった太い声がした。

 向き直ったシグナムの瞳に、拳大の火球が己の胸元へと吸い込まれるのが見えた。



 宙で体を半回転させたシグナムは、頭から地面へ叩きつけられる。視界は赤黒く塗り潰され、そのまま意識が途切れた。





「お姉ちゃん!?」


 シグナムの元へ駆け寄ろとしたルゥの前に、可砕と呼ばれた魔族が立ち塞がる。

 肩口から血をにじませた可砕の顔は、怒りと屈辱に歪んでいた。その傷はシグナムの長剣により負わされたものだ。


「危ない!」


 襲いかかった石槍から守るように、フレインが小さなルゥの体を抱えこみ、地に転がる。


「くっ……」


 呻いたフレインの右肩には、深々と石槍が刺さっていた。


「あ……ぁ……」


 フレインの腕の中で、ルゥが泣き出しそうな声をあげた。

 ルゥ自身も体中に手傷を負い、満身創痍だった。


「だ、だいじょうぶ、です」


 フレインの左手が石槍を掴む。

 苦痛に耐え、力を込めて引っ張る。しかし抜けない。肩を貫通した石槍が肉にがっちりと食い込み、彼の細腕では微動だにしないのだ。


「呉爛殿。こやつら二人は俺に任せてくれ」


 怒りに燃える可砕が、ルゥとフレインへ憎々しげな目を向ける。


「好きにするがいい」


 呉爛の背後で、ゆらりとシグナムが立ち上がった。

 気配を感じた呉爛が振り返る。


「ぬ……」


 ふらつきながらもシグナムは長剣を構える。

 焦点の合わぬ虚ろな眼差しが、呉爛へ向けられていた。


「だめっ! お姉ちゃん、立っちゃだめえ!」


 ルゥが悲鳴をあげた。


――ほんとに、ほんとうに殺されちゃう


 しかし無情に、岩棒が風を切った。


 避ける事もままならず、なんとか長剣で受けようとしたシグナムが宙を舞った。

 大柄なその体が、暴風にさらわれた枯れ葉のように軽々と吹き飛ぶ。


「あ……ぐぅ……」


 ふたたび地に叩き付けられたシグナムが呻く。


「まだ、生きているのか」


 感嘆を通りこし、やや呆れたような呟きを呉爛が漏らした。


「いってぇ――なんだ、こりゃあ」


 地面に叩きつけられた衝撃で意識の戻ったシグナムが、全身を(さい)む激しい苦痛に顔を歪めた。

 膝を突き、立ち上がろうとして激しく咳込む。胃液に混じり、暗褐色の血が唇から(したた)っていた。

 中程から折れた長剣が、大地に四肢を着いたシグナムの目に入る。


 そんなシグナムを呉爛がじいと観察していた。さすがにもう立ち上がることは出来ないだろう、と。

 そして背を向けたまま、森の方へと這いずっていく姿を見て嘆息する。



「結局は、逃げるか」





 呉爛は失望の色を隠すことなく、ルゥとフレインへ目を向けた。

 可砕には悪いが、どちらか一人頂こう。その後、ゆっくりと逃げた女に止めを刺せばいい。どうせ立つことも出来ないほどの手傷を負っているのだ。急ぐ必要はない。呉爛はそう考えた。


「可砕。魔導士の方は我が貰う。小娘はお前にやろう」


 すでにどちらも手負いで、まともに戦えそうにない。しかし、子供よりは魔導士の方がまだまし、くらいの考えでそう告げた。

 やや不満げな顔をしながらも、可砕は了承の意を伝えた。



 呉爛の周囲に二つの鬼火が出現する。そして一歩、フレインの方へと踏みだした。

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