表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
SHOT GUN!  作者: ヒッキー
修学旅行編
78/109

77発目 主人公だからいいんだよ

 「え?」


 小さい声で疑問をつぶやいた。ここには僕以外隠れてないはず。そのはずだった。


 「あんた、何者?」


 「お初お目にかかります。わたくしの名前は影野かげの まもるです。この前は部下が世話になりました。」


 この前?もしかして、前回の攻撃!?


 「まさか、あんたがグリーンクロスのナンバー1!?」


 「ご明察です。」


 こんなところで!?そもそも、セキュリティはどうしたんだ!?


 「さて、桧木さんは連れていかさせてもらいます。」


 えっと、位置的に見ると僕の右側に茅海たちがいて、左側に敵がいるわけだから……。


 「……」


 「早く渡してください。わたくしは穏便に……」


 いまだ!!


 バンッ!!


 微妙に見えていたところに左側からの影が見えた瞬間に思いっきり蹴り開けた。思ったよりも重かったからたぶん誰かがいたんだろう。


 「止まれ!」


 「あ、あんた……」


 「いいから!!」


 影野はこれだけ近くにいるのに変な感じしかしない。なんだ、これは?本当に人間なのか?


 「……まったく、そんなところに人がいるなんて思いませんでしたよ。気付かずには入れたからって警戒を怠ったのはわたくしの職務怠慢ですね。部下に怒られてしまいそうです。」


 ゆっくりと僕のほうを見た。その黒い瞳はどこまでも黒く見えた。


 「君にはやられましたよ。この状況から立て直すのは厳しそうです。わたくしはおとなしく引かせてもらいますよ。」


 「帰れ帰れ!もう一生かかわるな!!」


 「それは無理でしょうね。」


 それだけ言って消えてしまった。


 「まったく、なんてやつだ。」


 「そうね。」


 「それじゃあ、僕はこれで。」


 「まあ、待ちなさいよ。」


 茅海にがっしりと腕をつかまれた(たぶん肩をつかみたかったんだろうけど位置が高すぎてつかめなかったんだと思う)。


 「まだあんたがここにいる理由を聞いてないわよ。」


 「いえいえ、些細なことなので説明することなんて何1つありません。ですので僕は早々にかえらさせてもらいます。いや、僕は逃げ回ってるから、また逃げさせてもらいます。」


 「だから……」


 「じゃあね!!」


 僕はダッシュで窓から脱出する。


 「あ!待ちなさい!!」


 「チーちゃん、その服装で外に出ていいの?」


 「え……ああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁああああ!!!!!」


 茅海はやっと気付いたらしい。そしてなんか言ってる。たぶん、あの服を見たから殺すみたいな内容だと思う。……女子寮には当分近づかない方針で行くべきかも。そして、何かを忘れているような……


 「いたぞ!!」


 ……OK、今思い出しました。さて、何時まで逃げればいいかな……


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ