70発目 ちょっとぐらいはいいじゃないか
「簡単に言うと俺が呼んだわけだ。」
「その一文で終わるならさっさと説明しなさいよ!!」
メキッ!
「ぐふぉっ!ぼ、僕は、何も、悪くない、の、に。」
そういうわけで、in表通り(お好み焼き屋)。
「それにしてもどういうことよ?」
「知らなかったのかもしれないが、乍瀬学園は大阪にあるからな。」
「え!?」
そう。しかもこの辺にあるので、ここは僕らにとっては地元といっても過言じゃないわけだ。
「修学旅行で大阪に来るって聞いたから久々にのんびり話そうってことになったんじゃん。でも、普通に来ても面白くないからこうしてサプライズにしようとしたわけじゃん。」
「でも、どっちかって言うと君たちの登場がサプライズだったよ。変なやつらに追っかけられてるし。」
佐鳥に笑われながら言われたが、僕だってあんなことになるなんて思ってなかったさ。
「で、ここで話を使用ってわけ?」
なんだか茅海の機嫌が悪い。さっきは散々無視された上に、目の前にいるのは相性の悪い佐鳥だしな。わからなくもないけど、できれば足をちょくちょく踏まないでほしい。
「……この子誰?」
やっと小織が気付いてくれた。
「あ、えっと、桧木 抄華っていいます。四十万高校に昨日転校してきたんです。」
「じゃあこっちも自己紹介じゃん。俺は一ノ瀬 潤也。よろしくじゃん。」
「やっほー!私は佐鳥 真綾!こっちの無口ちゃんは小織 聖華ちゃんだよ。」
「……よろしく。」
それにしても、お好み焼きを食べながら話してるこの状況は結構シュールじゃないか?
「それで、何でこいつらを呼んだのよ。」
相変わらず茅海の機嫌は悪そうである。
「別にこいつらと飯食ってから、実戦の相手でもしてもらえばいいかななんて思っただけだ。ただ、少し予定を変える必要がありそうだ。」
「あいつらだね。」
沖川の言葉でみんなが思いだしたようだった。さっきの謎の存在について。
「そろそろかな?」
「ここは最後まで店員がやってくれるから大丈夫じゃん。」
お好み焼きの様子を気にしている逢瀬を一ノ瀬が止める形となった。
「とりあえず、作戦なり現状なりをチェックしないといけないからどこか腰を落ち着けて話せるところがいい。そして、俺らが結構自由に扱えるところで、あてがあるにはある。」
「本当なの?」
「なんかいやな予感がするね。」
僕も沖川の言葉に同感だった。
「これから乍瀬学園に向かう。」
「え?」
「あ、これで完成ですか?ありがとうございます。」
……逢瀬の緊張感のないせいで流してしまいそうになったが、僕たちは乍瀬学園に向かうこととなった。
はい、休みって投稿のテンポも狂うよね、作者のヒッキーです。いきなり言い訳でごめんなさい。
実は乍瀬が大阪にあったという事実。ちなみに四十万は関東の辺にあります。どこかは適当でお願いします。ヒッキーにとって関東なんて遠い場所なんです。……大阪もそんなに近くないけどね。