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SHOT GUN!  作者: ヒッキー
4校大会編
49/109

48発目 役者はそろった最終日

 『さて!!3日にわたって続いた4校大会!!午前の戦いで3位と4位は確定し、ついに午後の部!!この戦いで今回の4校大会の勝者が決まります!!最終日ということで今回は紹介を入れさせてもらいます!!』


 激しいドライアイスが僕らの出口に現れた。


 『最初の入場は四十万高校!!まずは先鋒!小柄な体格からすばやい動き!休憩時間の騒ぎはもはや名物!軽業師アクロバットの異名を持つ小さな戦士!神宮寺ぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃいいいいい 茅海ぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃいいいいい!!!!!』


 「誰が小さいだ!!!」


 わー!!


 相変わらずの登場に会場から拍手喝采。こっちからは見えないけど。


 『続いて次鋒!実践の成績と授業態度の悪さは四十万トップ!つかみどころのない性格だけど見捨てはしない!天才ジーニアスの異名を持つ勝負師!沖川ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああああ 大和ぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉおおおおお!!!!!』


 「ちゃんと切り捨てるよ。」


 きゃー!!


 なんとなく女子の声が大きい気がする。


 『今度は中堅!奇跡の固定銃撃とドジ。この子の通った後はこけた跡と胸を見たエロ男子のたまり場になる!狙撃手スナイパーの異名を持つドジっ子。逢瀬ぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇえええええ 奈々ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああああ!!!!!』


 「ドジっ子じゃないよ!」


 うぉー!


 いや。間違いなく逢瀬はドジっ子だよ。


 『副将!学校一冷静かつ危険な男!こいつとまともな勝負をしちゃいけないと有名になるほどの戦略を持つ!詐欺師トリックスターの異名を持つ軍師!滝川ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁああああ 大和ぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉおおおお!!!!!』


 「自分で危険と思ったことはないんだがな。」


 わー!


 危険だよ!!


 『最後に出てきますは大将!もはや四十万名物といっても過言ではないほどのトラブルメーカー!やることなすことが読めないからという理由で奇人ストレンジャーの異名を持つ変人。都築ぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃいいいいい 翔ぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉおおおおお!!!!!』


 「歓声ありがとー!」


 ぶーぶー!!


 「何でブーイング!?」


 「いいじゃないか。お前にとっては最高の賛辞だろ。」


 「いいわけない!!」


 「どうせあんたはその程度の立場ってことよ。」


 本日の茅海も鋭い攻撃つきです。


 パンッ!


 「なんか言った?」


 「……いいえ。」


 口には出してません。


 『続いては乍瀬学園!先鋒!乍瀬一変なしゃべり方といわれるオールラウンダー!そして総合1位!味方ならば心強い何でも屋!一ノ瀬ぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇええええ 潤也ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああああ!!!!!』


 「よろしくじゃん。」


 声援はまあまあ。たぶん乍瀬の生徒は負けることなんてないと思って応援にはほとんど来てないのだろう。とことんなめられている。


 『次鋒!明るいキャラクターで乍瀬ではアイドル!甘いマスクでだまされた男は数知れず!しかし!実践では1位のつわもの!予想外のやり手!佐鳥ぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃいいいいい 真綾ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああああ!!!!!』


 うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!


 さっきとは明らかに違う声援が聞こえてくる。どうやら佐鳥はどっちの高校にもファンをつけたようだ。


 「ありがとー!」


 「なによ!」


 茅海は怒っているがしょうがない。確かに試合前だというのにゆるすぎる。まあ、僕たちが言えた義理でもないんだけどね。


 『中堅!無表情、無感情、無関心!こいつの笑顔の写真が撮れたら10万円なんていう懸賞金まで発生してしまったある意味最強のロボット少女!小織ぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃいいいいい 聖華ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああああ!!!!!』


 「……」


 わー!


 大歓声にも無表情。ここまできたら無愛想といってもいいかも知れない。


 『続いては……』


 「もういい。」


 上の言葉を無視して向こうの副将、大将が現れた。


 「こんな茶番はいい。さっさとはじめるぞ。」


 『え?えー?』


 ぶー!!ぶー!!


 「黙れ!」


 会場からひどいブーイングがあったが金髪の不良っぽいのににらまれて静かになった。


 「……では、先鋒の選手は前へ。拳銃のチェックをします。」


 どうやらこの行動自体が戦闘への影響はないと判断したのか主審は拳銃のチェックを指示してきた。正しい判断かもしれないけど、必死に文章を考えたであろう上の努力も考えてあげてほしい。


 「大丈夫よ。あんななめたやつら即効でやっつけてきてやるわよ。」


 茅海はわざわざそんなことをいながら前に出て行った。……もしかしたらまた僕の心が読まれたのかもしれない。なんとなく見た目は散っちゃい茅海の背中が大きく見えるかもしれない。


 「……今撃ったら説明がめんどくさそうだから撃たないでいてあげるわ。」


 ……やっぱり心にプライバシーがほしいかも。


 「さて、あいつがああ言ったんだ。俺らはゆっくり見させてもらおうじゃないか。」


 大和はゆっくりと後ろに下がっていった。屋内ドームでは見るためには観戦エリアに行って撮影を見ないといけないのでそのためだろう。ほかのメンバーもそれについていく。


 「茅海!」


 僕が呼ぶと茅海が歩みを止めた。


 「信じてるよ。」


 「……」


 茅海は何も言わなかった。その代わりに拳銃を持っていない左腕大きくあげて見せた。


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