46発目 どうだこの予想外!え?予想できた?
「「……え?」」
さすがのこれには逢瀬も反応した。
「ええぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇええっ!!!??」
そしてすぐに茅海の声は叫び声に変わっていた。
「それってどういうことなのよ!?」
「いや、文字通りだが。」
「だってあそこは国内でも最高レベルの学校でしょ!!あんたたちはともかくあれがあんなところに入れるわけがないじゃない!!」
あれ扱いは僕らしい。
「バカを言うな。あれも子供のころはちょっとは強かったんだぞ。」
「僕もあれは強かったと思うよ。」
「あれってそんなにすごかったの?」
「信じられないわね。だってあれよ。」
「気を使ってるんだったらもういいから名前を呼んで!!このままだと僕はTHATと呼ばれた少年になっちゃうから!!」
「……これじゃあり得ないわよ。」
「これにもしないで!!」
どうして僕の扱いだけどんどんぞんざいになっていくんだ!?
「冗談はさておきだ。」
「その冗談、笑えないよ。」
「俺らは乍瀬の中等部出身。これがどういう意味かわかるな。」
「つまり、あいつらと同中。」
「そういうことだ。」
沖川はこの説明について特にはつっこまない。たぶん大和に任せてるんだろうな。僕もだけど。
「そこでの成績だが沖川は実戦で1位や2位。俺も総合で3位以内に入るのがやっとだった。」
「は?」
茅海はわけのわからないという感じの顔をした。それもそうだろう。沖川は実戦1位以外とったことないし、大和も総合では1位常連だ。
「そのとき俺らがいつもトップ争いをしてたのが今回来ている5人のうちで3人だ。」
うまく言葉が出ないようで口をパクパクしている。
「それにしてもみんな変わってなかったね。」
「そうだな。さすがに高校生になったら体格なり性格なりちょっとは変わるかと思ったが全然変わった感じがしなかったな。まあ、俺らも同じなんだがな。」
「僕は前よりかっこよくなったと思うよ。」
「誰が?」
「僕が。」
「ちょっと待ちなさい!!いきなり内輪の話をすんじゃないわよ!!かなり置いてきぼりじゃない!!」
茅海の叫び声で僕らは現実世界に戻された。
「とにかくあいつらの戦闘については簡単に教えとく。」
そう大和が言うとカーテンがひとりでに閉まって部屋の中が真っ暗になり、昨日までセットされていなかったはずのプロジェクターにスイッチが入った。何でこんなむちゃくちゃなのを作ったんだ?
「まずは一ノ瀬 潤也からだ。」