24発目 実の原因は主人公
大和が気付いたが敵が多くうまく戻ってこれない。
「傷ものにはしたくなかったが、こうなったら生きてれば問題なしだ!!」
そう言ってリーダー格っぽい男がマシンガンを持って突っ込んできた。
「ちょっと待って!!マシンガンってそれはなしでしょ!!!」
マシンガンなどの扱いが難しく危険な拳銃は法律で一般人がもったり、売買することは禁じられている。むしろ、あんなの持ってるのがいるとも思っていなかった。
「死ねっ!」
「茅海っ!」
茅海を横に突き飛ばして僕はぎりぎりのところで転がった。
「茅海!?」
茅海にもうまく当たらなかったようだがふっ飛ばしすぎたせいで気絶しているようだ。
カチャッ!
男は何を血迷ったか茅海に銃口を向けた。
「何するつもりだ!!!??」
「ふんっ!腕と足ぐらい動かなくても問題ないだろ!!」
プチンッ!!
今度は何かがはずれるどころじゃない。何かが切れる音がした。
ガンッ!
一瞬で男のそばに駆け寄り腕を振り上げた。それは見事にマシンガンを弾き飛ばし、男の力を奪った。
「翔!」
あらかたを戦闘不能にした大和がこっちにこようとしたが、僕はそれを腕で制止した。
「な、なに?」
茅海が目を覚ましたようだ。
「ど、どうなってるのよ!?」
「大丈夫だ。翔なら少しリミッターがはずれただけだ。」
「死ねぇい!」
パンッパンッパンッ!!
男は懐に隠していた拳銃を取り出して僕を狙ったがあっさりとよけれた。
パンッ!
そのまま首元に拳銃を突きつけ、スタン弾をぶつけた。男は声を上げることもなく、けいれんしながら倒れていった。
「はぁ、はぁ。」
「まだだ!!」
沖川や逢瀬もこっちに戻ってきた。しかし、さすがに敵の数が多すぎて防戦になってきた。
「リーダーがやられても士気が下がらないとは驚きだね。」
「どうしよう。さすがに疲れちゃったよ。」
「ねえ、これなら外に逃げたほうが……」
「だめだ。多分、外にも敵がいる。」
つまり八方ふさがり、絶体絶命、まな板の上の鯉。……何でこういう言葉はすらすらと出てくるかな?
「いつもそんな状況なんでしょ。」
「こんな時まで心を読まないで!!」
「さて、そろそろか……」
パリーン!!
「なに!?」
2階の窓が割れた。そこからさっそうと現れたのは……
「お前ら!!こんなところで何をしとるんだ!!」
「ジャッキー!?」
「人の仕事を増やすな。あー、めんど。」
「ジャンキーまで!?」
「まったく。お前らはもうちょっと時間というのを守れ。そこのやつら。こいつらはこっちが帰って話を聞かんとおえんのだ。さっさと帰れ。」
「ちょ、ちょっと待て!!いきなり出てきてなに訳のわからないことをへバッ!!」
何か言っていた男の顔にジャッキーのチョークが命中した。
「うわっ!死人発生。」
「何しやがグハッ!」
また何か言おうとした男がやられた。今度はジャンキーの拳銃だ。
「仕事増やすんじゃねえ。」
「かまわねえ!!やっちまえ!!」
「ごちゃごちゃうるさいわ!!!」
ジャッキーのチョーク&拳とジャンキーの銃撃で30秒もしないうちに十数人残っていたはずの敵は壊滅した。
「さ、さらにむちゃくちゃよ。」
「さて、沖川、この状況は……わかるな。」
「もちろんだよ。」
バンッ!!
大和は煙だまを爆発させた。
「なっ!貴様ら!!」
「逃げるぞ!!つかまったら何言われるかわかったもんじゃない!!」
大和の声に僕は茅海の手を引いて逃げ出した。
「待たんか!!貴様ら!!」
「私は仕事が減るから楽なんですけどね。」
後ろで完全に温度の違う教師コンビを感じながら僕たちは逃げ出した。