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SHOT GUN!  作者: ヒッキー
日常が始まった
22/109

21発目 がんばってまでやるべきじゃないと思うんだ

わ〜す〜れ〜て〜た〜!!

言い訳を言わせてください。忙し……はい。そんなの理由になりませんね。

ならば誤ります。すでに誤って……いたい!ごめんなさい!本当にすみません!だから石は投げないで……

 緊迫した戦いにへんてこな声がした。そのほうを見てみると茅海が目を覚ましていた。


 「茅海!」


 「ん?……な、なんなのよこれぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇえええ!!!!」


 「やあ、起きた?」


 「沖川!?そうよ!!あんた、私に何をしたのよ!?あんたと話してるといきなり眠くなってきて気が付いたら手足縛られてるって私はさらわれたお嬢様!?」


 「そうだよ、お嬢様。君は僕にさらわれたんだよ。」


 「……はい?」


 茅海はものすごく不思議そうに聞いた。


 「何であんたがわたしをさらわないといけないのよ。」


 「僕はある人に君をさらうように依頼されてね。というわけだから、おとなしくしててね、お嬢様。あ、動きたくても動けないか。」


 「いやに決まってんでしょ!!」


 そう言って脱出を試みるが手足を縛られた茅海はもぞもぞするだけだ。……スカートの中が見え……


 バシッ!


 「いたっ!」


 すごい勢いで靴が飛んできた。もちろんこれは茅海だ。


 「いやらしい目でこっちを見たからよ!!」


 だからってわざわざあの厳しい体勢から靴を飛ばさなくてもいいのに。さらにまたスカー……


 バシッ!


 ……はい、すみません。


 「相変わらず君たちは仲がいいね。」


 「「どこがだ(よ)!!!!!」」


 「そういうところかな。」


 しかし、このままでは勝ちが見えてこない。大和たちがこっちに合流できれば問題ないんだけど。


 「大和を待ってるのか?」


 やばっ!ばれた!


 「それならこないぞ。」


 「……え?」


 「考えてみろ。こっちは30人はいたんだぞ。いくらあいつらでも、無事ではないだろ。」


 沖川はうすら笑いを浮かべながらこっちを見た。


 「……沖川、なんで笑ってられる?」


 「笑えるからだ。」


 何かがはずれる音が聞こえた。


 「沖川ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁああああ!!!!!」


 何の小細工もなしに突っ込んだ。ただ感情に任せて突っ込んだ。


 「バ、バカ!!!」


 「こんなことで冷静さを失うとはお前はやっぱりそんなものだね。」


 パンッ!


 沖川の早撃ち。さっきまでかろうじて見える程度はずだったのに今は……完ぺきに捕らえられる。


 軽く体を横にずらすと身体の横すれすれを弾が飛んでいった。しかし、それにひるむことなく、スピードを落とすことなく沖川まで突っ込んだ。


 「お前だってさすがにこの距離ならば、よけれない。」


 パンッ!


 ガキンッ!


 飛んできた銃弾すら完璧に見える。僕はその軌道上に銃を振りおろした。それは見事に当たり、銃弾の軌道を変える。そして、沖川がもう1回早撃ちができないほどの速さで近づく。


 「な!?」


 パンッ!


 「っは!」


 完全ゼロ距離の攻撃。よけることもできるわけがなく沖川は倒れた。


 「ごめん、沖川。」


 僕は茅海のところまでいき縄をほどいてあげた。その間はポカーンとしていた茅海もほどき終わるときっと泣いて飛んで……


 「何であんたが強いのよ!?」


 質問が飛んできました。


 「僕もわからないんだよ。ときどきだけどこんな状態になるんだよ。」


 「そんなわけないでしょ!ドーピングね!ドーピングなのね!?」


 それこそあり得ないだろ。


 パチパチパチパチパチ


 2階からいきなり軽い拍手の音。見上げると大和と逢瀬がいた。


 「大和!逢瀬!無事だったんだ!?」


 「ちょっと待ちなさい。」


 駆け寄ろうとした瞬間、茅海に止められた。


 「どうしたのさ?」


 「入ってくる気配がなかった。あんたたちは私の気絶している最初のほうに入ってきたことになるわ。なのに、沖川と戦っている翔をほっといていた。なんでよ?」


 「簡単だ。つまりこういうことだ。」


 そう言うと沖川がゆらりと立ち上がった。


 まるでゾンビのようにしている沖川は後ろのほうから看板を持ってきた。それにはこう書いてあった。


 『ドッキリ大成功!!!』


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