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魔族での追放劇

「ミッテラン、貴様を四天王から追放する」


「な、なぜですか。男爵様」

謁見の間で、長年使えてきた主からの追放宣言に驚く私。


「んん??貴様の能力は、建物を作るだけだろ。戦えぬ魔族など、魔王を目指す俺に取ってはもう不要だ」


「そ、そんな。私が作ったこの館は主様もお気に召していたではありませんか。」

旗揚げから付き添ってきた私は自分の城がほしいという主の願いを受けて、資源確保に奔走し、10年の歳月をかけて本拠地創造の能力を使い、この地に館を作ったのだ。


「魔界元老院から爵位を得るために役に立ったな。それは認めよう。だが、この間撃退したネズミ共は容易くこの館の深部にまで侵入してきたではないか。この責任は取ってもらわねばならぬ」


「それは館の防衛責任者ミュリーワリーの責任ではありませんか」


「ミッテラン何を言うか、こんな防衛に不向きな館を作ったお前の責任を押し付けるのか」

顔を真っ赤に立ち上げって怒鳴りつけるミュリーワリー。


「男爵様、あなたが上を目指すにはもっと戦闘に向いた強者を迎え入れるべきです。土木工作しかできぬ雑魚はいりません。なあ、みんな。」


「前線で戦えないクズは四天王にいらぬ」

「せめて攻撃魔法ぐらい使えればのー」

うなずく同僚の四天王。


「と言うわけだ。とっとと失せろ、ミッテラン」

こうして私は四天王を追放されてしまった。


・・・


「ふん、この館はもとから気に食わなかったのだ。俺がほしいのは城だ。」

「そうですとも、男爵様は上に登られる方、このような粗末な館で満足すべきではありません。」

「幸い、この館の周りの地は大量の勇者を要する王国があるとか。勇者どもを抹殺して力を奪えば、魔王の位にも近づきましょうぞ」

「大量の下等種族を奴隷にして魔法の実験に使いたいのー」

「おっと、城作成の奴隷はきちんと確保してくださいよ」

荷物を追い出し、上機嫌にこれからの輝かしい未来に思いを馳せる男爵と四天王。


「よーし、近隣の人間の王国を攻め落として奴隷を大量に得て、俺様好みの魔王城を作るとするか、ガハハハ」

こうして魔王位を狙う魔男爵の侵略が始まった。

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