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激突

王国軍とエゼルド軍はユズヘル平原で衝突した。

勇者隊は、魔族の親玉を討つときの切り札なので、後方で待機中だ。


「さすがは元大隊正勇者殿だ、やるなあ。それに比べて元大隊副勇者殿は・・・」

俺の前にいる大隊副勇者ガーナーはそうつぶやく。


第1大隊正勇者の退職後のポストは騎士団長だが、副勇者はポストのランクがガクッと落ちて辺境遠征軍の師団長になる。退職後を考えての正勇者になりたいという心情だろうか。この戦で活躍すれば、それも叶うだろうよ。俺も中隊副勇者になれる可能性もある。


そう考えながら、戦況の推移を見守る。

序盤は数にものをいわせて突撃してきたエゼルド軍だが、個々の兵士の力量や訓練度、武装に勝る王国軍はそれを凌いでいた。

だが、四天王ヴォイと自称する魔族が前線に出てくると王国軍は凌ぎきれなくなってきた。


「中隊正勇者グレッパ、オルビン。それぞれ2個小隊を率いてヴォイを撃滅せよ」

「「はは」」

オルビン殿の下についた俺も小隊も前線にいくことになった。有難いことにガーナー殿は下の勇者に経験値稼ぎの機会を与えてくれるようだ。まあ、敵の力量を測る捨て駒かもしれんが。


「私の出番ね。いっちょう、やりますか」

俺の後ろに控えていたアリアは魔術杖を叩きながら、気合を入れる。

極大ファイアーボールは集団戦では極めて相性が良いからな。俺とバディ、ユーリは集団戦で使えるスキルや魔法がないので、弓で攻撃するしかできない。


「よし、ヴォイを中心に範囲魔法を撃ち込んでくれ」

オルビン殿の指示の元、いくつもの魔法が飛ぶ。その中でも強力だったのがLv7とは思えないアリアの極大ファイアーボールだった。自身の火攻撃魔法50%アップという破格の効果があり、そこにユーリの【全能力中上昇】による魔法威力10%アップ、俺が使った【勇者の恩恵】による魔法威力5%アップが加わるとはいえ、かなりの破壊力があるな。【勇者の鑑定】でアリアのステータスを見てみると、

職業:火風特化魔術師レベル7

HP:30

MP:230

筋力:12

敏捷力:20

器用さ:13

耐久力:8

魔力:35

知力:18

固有スキル:【火魔法の使い手】【風魔法の使い手】【業火】【怒りの一撃】

パーティスキル:【火のオーラー】【魔法攻撃の陣】


となっていた。

火攻撃魔法50%アップするスキルが【業火】だな。【怒りの一撃】は新しく得たスキルか。げげ、全攻撃力が25%もアップするのか。パーティスキルの【魔法攻撃の陣】は、魔法威力10%アップ&魔法防御10%ダウンか。これもなかなかのスキルだな

勇者パーティではスキルの効果は累積するから極大ファイアーボールの威力は100%アップか。さらに、火水地風の4属性と正悪属性の6属性のうち、火と風に特化することで得た【火魔法の使い手】は火魔法のダメージを1.5倍するから、最終的なダメージは3倍にもなる。


攻撃範囲もユーリの【全能力 中上昇】による魔法範囲10%アップと【火魔法の使い手】による魔法範囲25%アップが加わるから、広範囲の敵を殲滅できる。

魔法防御がないゴブリンやオーガーが消し炭になっていったな。


「滅びよ魔族」

魔法により取り巻きが少なくなったことを見て、オルビン殿が突っ込んでいく。俺とバディ、グレッパ殿を始めとした他の勇者達も負けじと突っ込んでいく。


【勇者の鑑定】でヴォイを見ると不明な項目が3個以上あり、俺では太刀打ち出来ないことがわかったので、取り巻きのダークゴブリンロード1匹を獲物に選んで、攻撃をする。オルビン殿とグレッパ殿はヴォイに向かっていったようだな。


「王国第1勇者大隊 第4中隊 第4小隊正勇者グラーナー参る。闇に帰れゴブリンロード」

武器にアリアのエンチャント・フレイムブレイドを纏って攻撃するも避けられる。

ちぃ、素早い。バディ頼むぞ。


「【戦士の防御】【戦士の魅了】、ゴブリンロードよ、こーーい」

タンクスキル【戦士の魅了】を発動したバディにダークゴブリンロードの攻撃が誘導される。バディがガードしている間に俺は攻撃を続けるが、なかなか当たらない。すばしっこい奴め。

と攻防を続けたがダメージは与えられず、逆にこちらがダメージを受けてしまう始末。ダークゴブリンロードのLvは10だから俺たちには荷が重いのか。


「アリア、ユーリ。魔法攻撃の援助を頼む。」

嘆いていたら勇者は務まらない。物理がだめなら魔法でということで、後衛に依頼する。


「ファイアーアロー、ファイアーアロー、ファイアーアロー」

立て続けにファイアーアローの魔法が3つ飛ぶ。最初の魔法は避けたが残りの2つを思い切り受けてしまうダークゴブリンロード。さらに


「バインド」

ユーリの土魔法バインドが飛ぶ。しかし、これは抵抗されてしまった。だが、バインドによる少しだけ拘束されたスキを見逃さず、俺は剣を振るって胸に抉る。


「シールドアターーっく」

ダークゴブリンロードが胸の痛みに怯んだスキにバディが盾を強打する。


「ファイアーアロー」

「ストーンアローー」

さらに怯んだところに、アリアとユーリの魔法が襲う。

その後に、俺の剣が襲う。

といったパーティ連携により、しばらくするとダークゴブリンロードはボロボロになり、そして死んだ。

パーティも様になってきたな。そう考えながら他の戦場を見ると、他の小隊勇者もダークゴブリンロードやオーガー、スケルトンリーダーなどを討ち取っていた。

しばらくすると中隊勇者達がヴォイを討ち取ったという声が聞こえた。


「勝ったかな」

と思った瞬間に背筋が凍った。エゼルドが戦場に来たようだ。

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