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宝探し!

 湖の調査をするにあたって、私たちはまず遠目で湖の周囲を観察することになった。


 隠れる場所がないほどだだっ広い場所とは言ったものの、草木が生い茂っている場所は確かにあるし、グルアガやウーノートくらいの大きさだったら簡単に隠れられるほどのスペースは各所に見受けられた。


 絶対に安全とは言えない未知の場所において、いきなり本丸に向かっていくなんてことは命を捨てに行くようなものなのだ。


 なので簡単に周囲を遠視しつつ、徐々に近づいていくという一見地味な行動をとらざるを得ないのだ。


 エレアナは確かに強いパーティーだけど、別に不死身ということではない。


 自分の強さに慢心して行動してしまえばたちまち殺されてしまうほど、この世界のモンスターは強いし賢い。


 そんな中で小中学生位の年齢から冒険者を続けて今まで無事に済んでいるのは自惚れずに行動してきた結果なのだろう。


 (私たちが中学生くらいの時って何してたっけ?)


 (私は海外の友達と原子発電所撤廃について討論してたかな。)


 美景は論外として、中学生くらいの時はみんな好きな人ができたとか、部活が大変だとか、テストめんどくさいとか、社会のことなんて何それおいしいの状態で過ごしてきたと思うんだよね。


 それを考えたらディランたちが妙に大人っぽく見えるのも当たり前なのかもしれない。


 歳が同じでも、積み重ねてきた時間が同じとは限らない。


 私たちが友達と遊んでいたときにディランたちは冒険者として各地を回って死闘を演じてきたのだから、私たちよりも数段濃密な時を過ごしてきたに違いない。


 そして今も、彼らは今日を生き抜くために必死で頑張っている。


 そんな彼らに少しでも追いつくために、少しでもみんなの役に立てるようにならないと。


 美景は魔法に関してだけじゃなく、よく回る頭を使って私に適切な指示を与えてくれている。


 本当なら美景と私が違うものに転生していれば、別々に転生していれば、美景は一人でも今の私たちと同じくらいに活躍できるはずだ。


 むしろ私がいない分、より自由に、よりみんなの役に立つ行動を瞬時に行うことだってできたかもしれない。


 それはつまり私が美景の枷になっているということ。


 そうならないためにも、私にしかできないことを、体担当である私が美景の期待に120%答えられるようにならないと。


 そう思って最近一番使用している探索用触手を湖の周囲に張り巡らせているときだった。


 (あれ?なんか階段みたいなところがある。)


 (階段?)


 私は触手を階段みたいな地形をしたところを探索することを優先して、すぐにその階段がどんなところなのかを解析した。


 するとどうやら人為的に作られた通路のようで、湖の真下に続いているようでもあった。中に人の気配も確認できなかったし、おそらくここに以前来た人が作って放置されたものだろうと思う。


 謎の人為的に作られた通路で、場所はこれまた謎にピンク色な湖の真下。しかも入り口はご丁寧に草花で隠れるように細工していた。


 こんな怪しい場所にあるものなんて一つしかないだろう。つまりお宝!


 (どうする?)


 (危険はないんだよね?)


 (モンスターもいないみたいだしトラップもないから大丈夫だと思う。まだ通路の終わりまで確認が取れてないけど。)


 (だったら教えておくべきじゃないかな。ここに来た目的って結局のところお宝さがしなんだし。)


 話し合いの結果、みんなに教えてお宝を掻っ攫っていこうということになった。


 私たちの異次元ポケットさえあれば例え超お嬢様が住んでいるようなバカでかい屋敷でも無理をすれば詰め込めるだろうし、もっと言えばそれでも空きがあるかもしれないほどだ。


 いくらなんでもこの火口全体ほどもあるお宝なんてことはないだろうし、全部持って帰れるはずだ。


 早速私たちはメモを取り出してルーナに見せるために触手を伸ばしてルーナの目の前までメモを持ち上げる。


 『向かって右にある木々草花が生い茂る場所に通路があります。湖の下に向かって伸びています。人が作った形跡もあります。』


 ルーナはそのメモを読んでその内容に小さく驚き、ディランたちを呼び止める。


 「ライム。その周囲にモンスターは潜んでいますか?」


 ルーナの問いにすぐさまメモを渡して『いない』と答える。


 「そうですか。ディラン。どう思いますか?」


 ディランはルーナからメモをもらって書かれている文章を読んでから、しばし考える。


 「・・・罠もないなら一度行ってみるべきだな。こんな場所に人が出入りすることなどそうそうないだろうし、話にも聞いたことがないとすると、ひょっとするかもしれん。」


 ディランは少し微笑むとお手柄だと私たちを褒めてから、予定を少し変更して通路のある場所に向かうことにした。


 周囲にモンスターがいないということが分かっているのでそれほど警戒することもなく、すいすいと件の通路の入り口付近に立ったところで私たちの通路内調査も終わる。


 どうやら木の扉みたいなものがあって、そこには3重で鍵がつけられているみたいだった。


 そのことを通路に入る前にディランたちに教えて、いざ通路の中へ!


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