第4話 水
特待生
「軍の責任者によっては酷いことする奴もいるのよ」
「酷いことって?」
捕虜の面倒を見るのが嫌で.それと書類も面倒だからという理由から反抗して武器を持って襲って来た事にして殺す奴もいた。
「そんな犯罪者みたいな奴がいるの?」
「戦争をしてるのよ、軍人の中には犯罪者や良心のない奴も紛れているわよ」
「そうだよね、それに仲間が殺された兵士は復讐で国防軍の兵士を手当たり次第殺したがるだろうからね」
捕虜の民間人に嫌がらせや拷問をして最後は殺しても反抗してきたと言えば言い訳がつく、そして死体を捨ててしまえばどこにも証拠が残らないし訴えたい本人は死んでるから何もできない。
シーーーーーーン
「あなた達は映画やドラマや漫画の世界の捕虜しか知らないでしょ、現実は違うわよ」
聖奈もドラマやマンガとは違うといった事に直面した事があった。
「警察もドラマだとすぐに来て助けてくれるけど実際にうちの近所で喧嘩があったとき110番通報したらお巡りさんが来たのが1時間くらいしてからだったよ、それも1人だけ」
「パトカーでサイレンを鳴らして大急ぎで来るんじゃないの?」
「違うわよ、太った警察官が走り歩きできたのよ、他の警察官は今、出払っていて少ないって言ってたの、それにその警察官は最初に絡んでたその犯人を捕まえず笑って話しをしてたわよ」
「捕まえなかったの?」
「なんかよくわからないよ、私達が言ってるだけで証拠も無いし裁判したら勝てる可能性が低いとか、裁判やりますか?って聞かれて何で私たちが弁護士費用と裁判費用出さないといけないのよ、時間かけてお金かけてそのうえ有罪にならないんじゃやる意味ないでしょ」
「ドラマや漫画の刑事ものを信じてる人が多いけどあれは現実には捕まえられないようなことが多いのよ、全部ハッピーエンドの作り話よ」
「それに、うちのお店で食い逃げされた事があるのよ店から出て行こうとした所を店長が捕まえて警察を呼んだのよ、そうしたら民事で介入できないから話あって下さいって言われたよ」
「お金はもらったの?」
「今は持ってないから後日持って来るって言って来ないわよ結局食い逃げよ」
「日本の警察は検挙率が高くて優秀じゃないの?」
ハァーッ
二葉が、溜息をついた。
「ハルは現実を知らない夢見る少女ね、いまだに未解決の事件はたくさんあるわよ年間数千人の人がいなくなって身元がわからない死体もたくさんあるのよ」
聖奈が同調した。
「警察は確実に捕まえられる犯人にしか動かないのよ」
「何故なの?」
「検挙率が落ちるからよ、それにボーナスにや出世にも響くのよ」
「警察官は捕まえる前に上司に説明して許可ももらってからじゃないと動かないよ、それに警察官同士で手柄を取らせないように潰し合いもよくあるんだって」
「ああ、聞いた事があるわ、捕まえようと張り込んで犯人を捕まえようとしてもライバルの警察官が犯人に張り込みがあるって情報流して失敗させるんでしょ」
「どうしたの聖奈と二葉、二人共熱いよ」
「だって暇でやる事無いんだもん」
「そう言えばハルの話何だっけ?」
「もういい」
「ハル〜〜!」
みんな普段の話は尽きてしまい知らない話などはネタにして時間を潰した。
聖奈がゴロゴロしながら呟いた。
「夜中にこっそりお外に散歩に行かない?」
「とりあえずここでじっとして救助を待ったほうがいいよ」
「でも、食料が無くなったらどうにもならないでしょ」
二葉がメガネの縁を触りながら答えた。
「水道があるから大丈夫よ」
「食料が無くなったら水を飲めっていうの?」
「人間は1ヶ月何も食べ無くても死なないけど1ヶ月水分を取らないと死ぬのよ、ある遭難者が1ヶ月何も食べずに水だけで生き延びた例があるわ、でも人によって体質が違うから貧乏な人に水だけで給料日まで節約させるのは責任持てないからやめてね、倒れて私が言ったせいにされたくないから」
最悪、水で生き延びる事になりそうだけど救助を待つしかなかった。




