第28話 予期せぬ言葉
「でもサクラがいるという事は格納庫はあるの?」
辺りを見ても格納庫のあった所はかなりの被害をうけていた。
「私達がフケた後、国防軍の援軍が来たから格納庫の武器は回収されなかったみたいだけど最新の状況はわからない、既にあの格納庫が敵に占領されてるかもしれないわ」
「あの中には敵の兵士がいる可能性があるのね」
「そうよ、危険だから格納庫には行かずにこの辺りの死んだ兵士の武器を回収したほうがいいかもよ」
「でも国防軍だったら、色々と相談できるかもしれないよ」
「確かめに行くのは危険よ」
「サクラに聞いてみようよ」
「アンドロイドがそんな事答えるわけないでしょ」
「そうかな、サクラお利口さんのような気がする」
ハルがサクラに質問した。
「あの格納庫にいるのは国防軍の人達なの?」
サクラの目が点滅した。
「あそこには誰もいません、国防軍はこの近くの格納庫にいます」
「サクラ偉いね!ほらサクラは答えたわよ!」
AI知能により最も適した回答を答えられるアンドロイドだった。
「でも以前あった格納庫は爆撃されてるから他の格納庫が何処にあるのかわからないよ」
「でも、サクラはその格納庫から来たんじゃない?、」
「ご案内します」
サクラが飛び上がった。
「サクラ!いいから降りてらっしゃい」
サクラが降りてきた。
「急いでないから手を繋いでゆっくり行きましょ」
二葉の目がまた点になった。
「アンドロイドをここまで本当の妹として扱った人はいないと思うよ」
格納庫があった所に来た。
「かなり破壊されたわね」
この現状では所長や生徒たちは生きているわけがない、あの日この格納庫にいた人達は全員死んだと思った。
そこから一キロメートル山の奥に向かった。
「ここが入口です」
地下道を通り入口の扉を開けて中に入ると管制室で所長がモニターを見ていた。
「ヤバイどうしよう!何故、生きてるの?」
「あの状況で生きてるわけないでしょ、所長の双子の兄弟かもしれないよ」
「あの顔が二人もいたの?」
「五つ子だったりして!」
アハハハハハ
ハルと聖奈は小さな声で話をしていたが、所長が睨んでいた。
「聞こえたんじゃない?」
「聞こえるわけないでしょ、こんなに離れてるんだから」
「俺は、一人っ子だ」
所長は地獄耳だった。
「憎まれっ子世に憚るですね所長」
シーーーーーーーーン
つい言ってしまい気まずくなったハルが言葉に悩んだが、聖奈が所長の前に行き敬礼した。
「聖奈二等兵恥ずかしながら生き延びてしまいました」
と言った。
し〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ん
笑って誤魔化せなさそうな雰囲気になったが所長から予期せぬ言葉が出た。
「良かった!生きててくれて」
怒ってない・・・
戦場で逃げた事に咎められると思っていたが、予想外な言葉だった。
二葉が話をまとめようと前もって考えておいた言い訳をした。
「私達は、敵に追われて街に隠れていましたが、クラスメイトが心配でここに来ました」
聖奈が話を付け足した。
「所長のことが心配も入ります」
所長は聖奈の言葉をスルーして話しだした。
「四人とも無事でよかった!」
「・・・・・・もしかして私達に何かさせる気ですか?」
「そのつもりでここに来たんだろ」
四人が格納庫やクラスメイトを守るために戻って来たと思っている。
「民間人と一緒にいるんですが、もし敵の兵士が来たときに武器かないので、ここにくれば何とかなるかなっと思ってたんですが」
「民間人と一緒か?」
「できたらその人達を最初にここに来た私達みたいに避難させて頂けませんか?」
この辺りは国防軍の基地となっている。
格納庫だけでなくこの辺りの情報や見たものは一切口外してはいけない、、一般人は立ち入り禁止区域になっていた。
「お前たちは書類にサインしてもらったが、ここは一般には知られていけない国防軍の秘密があるから入れるわけにはいかない」
現状は、座間基地周辺で国防軍はアルメディア王国とフランス外人部隊の援軍と共に激戦となっているが、敵側レギリオン帝国には更に援軍が加わった。
そしてその敵の一部の軍が相模原市の格納庫にAI知能搭載型アンドロイドを奪いに来る事が予想されていた。




