第16話 処女のまま死ねるか〜〜っ!
この二日は敵は来なかったから安心していたが、警報がなり響いた。
「生き残れるかな・・・見つかれば殺されるし・・・殺せば敵が増えるし・・・」
「とりあえず今は、生き残る事を考えましょ」
急いで戦闘準備に入った。
「私達警報がなると勝手に体が動くわね、前は他人ごとだったけど急がないと命にかかわるからね」
「もし生き延びて普通の生活ができるようになったら目覚まし時計はこの警報にするわ」
「ハルが遅刻しなくなりそうね」
「寝ぼけて銃を持って登校しないようにね」
作戦会議で指定された場所に到着した。
二葉が敵の移動パターンから予測して待機する所を決め、ハルたちは、そこで隠れて狙撃をする事にした。
だが、ハルは気になった。
周りを見渡しこの場所に不安を感じた。
「ここは、もっとも狙撃しやすい場所だと敵もわかるんじゃない」
その言葉に二葉は背筋がゾッとした。
ハルの言う通りだと納得した。
ここに手榴弾でも放り込まれる可能性が高い、いやプロの兵士だからいるとわかればすぐに放り込んでくる。
「ハルの感はまだ冴えてるわね、何処か待機できる所を探して!」
ハルが敵から姿を隠せて狙撃しやすそうな場所を見つけた。
「あそこで待機するわ」
そこには先客がいた。
普段目立たない生徒や臆病な生徒はしっかり敵が何処から狙ってくるのか考えながら隠れて銃を構えていた。
ハル達もその近くに隠れて待機した。
敵の兵士が大勢格納庫に向かってきた。
聖奈はまだ一人も殺していないその大勢の兵士を見てビビった。
手に力が入らず引き金が引けない。
銃声が聞こえ、人が倒れていった。
わ、私は、殺せない・・・みんなは、戦ってるのに・・・私も殺さなくちゃ
ドクンドクンドクンドクンドクンドクン
自分の心臓の音が速くなるのがわかり冷や汗が流れてくる。
周りの生徒は戦いに必死だった。
臆病な生徒が兵士達のど真ん中に手榴弾を投げた。
大爆発し兵士の手足だけでなく頭までバラバラに吹っ飛んだ。
そしてハルや他の生徒も生き残った兵士に一斉に銃やマシンガンをぶっ放した。
聖奈もそれに続いた。
私も行く!!
「処女のまま死ねるか〜~っ!」
ダダダダダッダダダダッダダダダダダダッダダダダダダダダダダダダダダダーーー
近くにいた生徒は目が点になった。
「こんな所で死ねない、私は、まだいい男と出会ってない恋バナなんかもした事が無い・・・生き延びてやる!絶対に!!」
聖奈は、心の中で言ったつもりだった。
まさかみんなの前で声を出していたとは思っていなかった。
格納庫に戻ってから、聖奈の顔を見るたびに生徒たちは笑いそうになる。
「どうしたんだろ、最近みんな明るくなった気がする」
ハルと二葉は事実を言えなかった。
「あそこで大爆発させたのはすごかったよね」
「派手に殺したわね!敵が人数を増やして来るかもしれないわよ」
「仕方ないよ、大量に殺さなかったらもっとたくさん殺されたわ」
「でもあそこで手榴弾投げたコはすごいよね!あれっ・・えっと・・名前なんだっけ」
「それよりあれはA組の生徒でしょ」
「ハル酷い、あのコうちのクラスだよ」
「えっ、そうなの!?二葉しってる?」
「香澄よ、成績はいつもクラスで上位よ」
普段目立たない生徒が生き残って 活躍していた。
だが、名前も覚えられていない生徒が多数いた。
格納庫に近づく敵は殺していった。
それを何回も戦っているうちに人を殺す事にためらわなくなった。
環境適応能力により刺客を名乗れるほど隠れながら敵を殺した。
敵の司令官が困惑していた。
「あそこに格納庫があるというのに何故近づけない、敵の戦力はほとんど残ってないはずだ」
「生き残った兵士からの報告では、軍人には見えない小柄な兵士、それも女ではないかという報告を受けてます」
「女だと?」
「殺気がなく、予想外な所から狙撃してくることから国防軍の特殊部隊ではないかという報告もあります」
「秘密工作員もしくは傭兵か?」
「我々の先鋭部隊がことごとく殺られてるという事はかなりの手練れだな」
また、不可解な報告もあった。
「震えながら銃を撃ってくる者がいるとは思ってもいなかったと」
「軍人ではないとすると危険かもしれないな、才能があることで軍の犬として飼われてたスナイパーがヨーロッパにいたがその女は見た目が10代で非力、なのに泣きながら大物を何人も殺害していった」
司令官は、このままでは無駄に兵士を失うと判断した。
そして本部に連絡し、特殊兵器を使う作戦の準備に取り掛かった。




