第11話 狙撃
戦闘準備が整い所長から作戦の説明を受けた。
現在の敵の位置と何処にそれぞれ配置するか、その説明を受け出撃命令がでるまで銃を持って待機した。
「ハル、大丈夫なの手が震えてるよ」
「当たり前でしょ、これで撃ったら人が死ぬのよ」
館内放送で曲が流れた。
ハルがピクッと反応した。
「また、この曲を使うのこの曲は敵が近くに来ているだったよね」
「そして、オーバードスーツの着用はいなくて兵士だけよ」
聖奈も緊張していた。
いきなり戦場に行く事になりビビらない者などいるはずがない、この中で調子に乗ってる一部の特待生を除いて
「巨大兵器を持ち込んでこないのは、こちらには大きな部隊がいない事はあちらさんも知ってるのよ」
出撃命令が入った。
体育会系の生徒は自信を持っていた。
自分達は優れた人間だと
「軍人の中に比較的運動神経の高い者はいないでしょ」
「世界的に優秀なアスリートならまず軍人にはならないわよ」
「私達は若いし能力的には負けるはずがない」
「私達の部活の練習に比べたら軍人はいやいや仕方なく鍛えられてるおじさん達でしょ」
運動神経に自信があり、ゲームをやっても反射神経の良さや動体視力にも自信がある生徒達だった。
「よくも街を破壊してくれたわね!最初に死ね奴は、恐怖を知らないままいけるけど、生き残った奴は、生まれてきたことに後悔するでしょうね」
特待生たちは、アニメや漫画でしか戦争を知らない、自分たちが主人公になった気でいた。
A組とB組の体育会系の生徒は英雄にでもなった気で先頭に立って敵に向かって行った。
ハル達は、その姿を見て怯んだ。
「格納庫の中に隠れていたいわね」
「何処にいても一緒よ、敵が格納庫に入って来たら殺されるわよ」
「向こうは戦争のプロよ!」
会話をしている間に、爆発音と銃撃戦の音が聞こえた。
「もう始まってるの!?」
「ハル、もっと見えないように木陰や草むらに隠れて」
いつでも頼りになる二葉だった。
クラス委員と体育会系の生徒により銃撃戦が始まり、至るところで銃撃の音が聞こえだした。
ハルと聖奈は震えながら木の陰から辺りを見渡した。
体育会系のグループは、自信を持っていた。
「アイツラはお決まりの所しか撃ってこないわね!どの運動部にいっても補欠ね」
「パターンが単調ね!敵が一斉射撃をしてきて止まったらすぐにこちらが攻撃しましょ」
敵の小隊の一斉射撃が終わった。
「今よ、みんな!」
体育会系女子20名ほどの小隊は全員撃って出た。
敵の体やヘルメットにあたったが致命傷を負わせられない。
その時、銃の音がして1人の女子生徒が倒れた。
ふと見ると眉間を撃たれていた。
「何処から撃ってきたの?」
「ちょっと待って、死んだの!?」
と、いっている間に数人の生徒が眉間を撃たれて倒れた。
「ひぃ~〜〜っ」
何よ、何で殺されてるの?
それを見てガクガクと震えだし、体育会系女子達は慌てて木陰に隠れた。
英雄感覚が一気に冷めた。
何で・・・何で・・・私が殺し合いをしなければいけないの・・・
その後、敵から一斉射撃を浴びせられた。
生き残っている生徒は木陰に隠れて震えるだけになった。
撃ち返せば何処からかライフルで狙撃される気がして身を乗り出せなかった。
コスチュームなんて意味無いじゃない、敵は眉間を撃ってくるのよ
体育会系隊長の生徒は木陰に隠れて震えてた。
隊長が頼りにならないとおもい仲間同士で確認と相談をはじめた。
「あの小隊の後方から狙ってきたの?」
「近くにはいなかったでしょ!」
「遠くからライフルで狙撃されたの?」
「何処にいるのスナイパーは?」
震えながらアニメと漫画で知った言葉を持ち出して話し出した。
激しい銃撃戦の音が気になりハルは、体育会系の生徒達の方を見た。
ハルの目に映ったものは敵だけでなく生徒達が倒れている所だった。
「そ、そんな・・・」
「戦場では英雄は早くに死ぬのよ、強い敵に向かって行くからね、弱くてビビりは逃げ隠れするから生き残るものよ」
頼りになると思っていた体育会系の生徒はかなりの人数が倒れ血の海となった。
倒れている生徒の生死はわからないが何人かは死んでる事だけはわかった。
イヤッ、ほとんど死んでるの!?・・・
本当に死んでる・・・・・・
震えながら倒れた生徒の顔を見ると、死体と目が合った。
恐怖の中で撃たれたと思われる表情だった。




