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8 最強の戦士

中村は学生の頃の記憶を思い出していた

あれは教室だ。初めて親友と出会った時の会話だ。

名札を見てつぶやく。

「斎藤・・こう?」

たくみ斎藤工さいとうたくみだ。よろしく」

ニコリと笑顔になる。どうやら好印象を抱いてくれたようでこちらも笑顔になってしまう。

同じ部活に所属し

「ラスト1本!」

バスケットボールの試合中、中村倫也は追い上げる。

たくみと並走して敵陣に攻め込み。

倫也ゆうやあああ!」

「来い!」

鋭いレーザービームパスを受けて、一気にシュートを決める。

「倫也!ナイプレイ!」

たくみ!」

パン!と、ハイタッチをする。

絶妙なタイミングの連携は名コンビとして名をはせた。

走馬灯のように想いにふけながらデストロはたくみがふんする牛怪物と激闘を繰り広げていた。

たくみ・・・。厳しい練習合宿を乗り越えたのも絆を育んだ思い出だ。俺たちは最高の親友だった」

中村のソードとたくみの鋭い爪が激しく激突し、削り合う。

「それからたくみは転校した。だがお前は俺のために成長して戻って来てくれた。以前より頼もしい相棒として、俺の隣に立って最高のプレイヤーでいてくれた。」

夕暮れ時の部室であいつは言った

「俺たち親友だよな」

「・・・」

俺はあのときの返事をまだ返せていない。

「お前は・・・俺の・・・親友だ。・・・だからこそ!俺がお前を殺す!」

両目が緑に光りデストロが起動する。ランランと光る目でゆっくりと前を見た。

廃工場の鉄橋の上でたくみが牛怪物へと変貌していく

「モオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!」

咆哮をあげる。かつての友は、異形の存在にその身を奪われていた。

腰の銃を引き抜くと、ソードへと変形させて、構える。

「ううおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!」

凄まじい闘気を発揮し、全力で走り寄り、ソードを振るう

「はあ!」

ギャイン!

「はあ!はあ!はあ!」

何度も火花が散る

精巧な動作にすべての想いのたけを注ぎ込み。たくみの胴を一閃する。

牛怪物の爪が襲い掛かり、頬のスレスレを通過、わずかに火花が散る

「モオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!」

「はあ!はあ!はあ!」

何度もソードを振るうと鉄橋の上の手すりに触れて火花が散る

怒り、憎しみ、愛情、友情、さまざまな想いを胸にソードを振るう。

すべての気持ちのひとつひとつが真実であり、誠実であり、偽りのない想いだった。

鉄橋の下で、高橋のブルーセイバー3が蜘蛛怪物と戦闘を繰り広げている。

「うああああああああああああああああああああああああああああああああ!」

蜘蛛怪物の連続攻撃、胸部から火花を散らして後退する。

「くっ!」

手元のメモリーカードを見る。

「3枚目のメモリーカード、死ぬかもしれない!だが!」

目の前の蜘蛛怪物を見る

「迷っている暇はない!」

メモリーカードを手にする。

携帯機にセット、

さらにもう一枚メモリーカード手にする

携帯機にセット

さらにもう一枚メモリーカードを手にする

高橋が叫ぶ

神来(じんらい)!」

雷が落ちると同時、綺麗な光の粒子が巻き起こり、全身にさらなる追加パーツが転送され

ブルー・セイバー・4へと強化する。

「これがブルーセイバー4、究極のロストバスターだ!」

腰の銃を抜き放ちソードに変形させる。

「はああああああああああああああああ!」

渾身の一撃を蜘蛛怪物の頭部に振り下ろした

最高の攻撃は敵を切り裂くかに思われたのだが、攻撃は頭部に直撃し、蜘蛛怪物は平然としていた。まるで何も効いていないかのように

「ば、バカな!」

「ふん!はあ!」

たやすくソードを弾き飛ばされ、突きが胸を打つ

「わ!」

軽々と吹っ飛ばされて地面を転がった

蜘蛛怪物はブルーセイバー3で対応できていたはずだ。ブルーセイバー3の上位装備であるブルーセイバー4の攻撃が通用しないはずがないのだ。

「前は通用したのに!」

「俺が本気を出しているとでも思ったか、お前を調子に乗せるために遊んでいたにすぎない」

「そ、そんなあああ!」

どうしたらいいんだ!こんな!

必死の攻防、まったく刃が立たない。

くりだす技をすべて弾かれ、一方的に攻撃を受けていく。

高橋に衝撃が迫りくる

「わああああああああああああああああああああああああああああ!」

蜘蛛怪物の攻撃は容赦なく

「ぐはああああああああああああああああああああああああああああ!」

激しい一撃、その衝撃で身体が揺れる。

「ぐっ、くそおお!」

まだ立ち上がることを諦めず、立ってすぐに

「どうわあああああああああああああああああああああああああああ!」

次々と続く攻撃によって高橋は滅多打ちにされていく

「こ、これが4大怪物のおさの実力・・・」

蜘蛛怪物がブルーセイバー4の体に手を突き刺し、光を抜き出していく。

それは以前見たのと同じ現象、光化されたデータだった。

データを抜き取ると

「ふん!残りカスはいらん!」

ぶん!

投げ捨てられる

「うああ!」

「絶対的な力を持つ者の前では、お前はあり以下だな~」

蜘蛛怪物が楽しそうに小型の機械を取り出すと、今、手の平から抜きとったブルーセイバー4のデータを光情報として注ぎ込んでいく

「完成だ。究極のロストバスターシステム、パープル・スカーレット4」

「パープル・スカーレット4だと!」

「このシステムは強化メモリーなしでブルーセイバー4の性能を超えている。最強のロストバスターシステムだ。たくみ!」

そう言って蜘蛛怪物は小型の機械を上にいる中村と工のほうへと投げつけた

「よそ見をするな!」

牛怪物がデストロに襲い掛かる

「ぐっ!」

ギリギリで攻撃を受け止めた

そのときだった。

「そろそろ本気を出すとしよう」

「なに!」

「モオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!」

うなり声をあげて激しい攻撃が振るわれる

「うわああああ!」

強く弾き飛ばされた

そして牛怪物が下から投げつけられた小型機械をキャッチする

「それはまさか!」

「そう、お前を殺すために作り上げた最強の戦士だ」

牛怪物が小型機械を持って言った

神来じんらい!」

雷が落ちると同時、綺麗な光の粒子が体を包み込みスーツが体に装着された。

パープル・スカーレット4が起動する

両目が緑に光る

中村が言った

「ロストバスターシステム!」

そうまぎれもなくブルーセイバーと同じロストバスターだった。

最悪の敵だった

斎藤工さいとうたくみは・・・中村倫也の親友は・・・、最強のロストバスターへと姿を変えたのだ。

中村が言った

たくみいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!」

全力で戦いを挑む

「はああ!」「やあ!」「はあ!」「はあ!」

パープルスカーレット4は二丁拳銃をソードへと変形させ、二刀流で襲い掛かってくる

互いに高速で剣技を繰り出す

中村はソードを振るいながら思った。

強い!これが最強の戦士だとでも言うのか!だが俺は負けん!

「やああああああああああああああああああああああ!」

「ふん!」

「ぐっ!」

ギリギリでソードを受け止めたが向こうのほうがスピードもパワーも上だった

弾き飛ばされてしまう。

「くらえ!」

パープルスカーレット4はソードをガンへと変形させると二丁拳銃で発砲してくる

「くっ!」

弾丸をソードで何度も弾き飛ばす。

凄まじい攻撃能力だった。

ドカーン!

爆発した

「う、うわああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!」

ドカーン!ドカーン!

炎がすべてを包み込むのだった

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